道枝駿佑『金田一少年』低迷のまま終了…日テレのあの施策が逆効果だった!?
#日本テレビ #金田一少年の事件簿
なにわ男子・道枝駿佑が主演した日本テレビ系日曜ドラマ『金田一少年の事件簿』が7月3日に最終回を迎えた。最終回の世帯平均視聴率は6.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と厳しい数字で、7.8%だった初回以降で7%台に達した回は一度もなく、全話平均は6.2%と冴えない結果に終わった。
だが、そんな令和版『金田一少年の事件簿』に続編の話が浮上している。
「一部報道によれば、続編の制作も契約に入っていたという。早ければ来年にも続編が制作されるというが……」(芸能記者)
思い出されるのは、同枠で昨年4月期に放送されていた嵐・櫻井翔と広瀬すずのW主演作『ネメシス』だろう。全話平均8.6%と同枠ではまずまずの成績だったが、それ以上にドラマの内容に対して「つまらない」と厳しい声が上がっていたこの『ネメシス』も、劇場版の製作までが契約でセットになっており、すでに撮影中だと一部で報じられているが、早くも“大コケ”の空気も漂っている。
『金田一少年の事件簿』といえば、KinKi Kids・堂本剛主演の初代シリーズ(1995~1997年)は全話平均で20%超えという大ヒットとなり、劇場版も製作されるなど一世を風靡した。その後もジャニーズイチオシの若手を主人公に据えてシリーズが製作され続けてきた人気コンテンツだ。本来、続編は望ましい話のはずだが、およそ8年ぶりに復活した今回の5代目は、どうにも「いまひとつ」のまま終わってしまい、続編製作の報道にもあまり歓迎の声は上がっていない。
脚本や演出など、令和版の“敗因”はさまざま挙げられているが、日本テレビ側の戦略ミスが大きいという指摘も出ている。
「まずはよく言われているように時間帯。歴代『金田一』は土曜21時の放送だったため、今回の日曜よる、しかも22:30スタートという中途半端な時間帯の放送に気が付かなかったという声も少なくなかった。また『金田一』はけっこう重い話も多く、少なからずホラー的な要素もあるため、日曜よるの視聴が敬遠された部分もある」(テレビ誌記者)
昨今は配信で観るという視聴者も多いように思われるが、「TVerの総合ランキングを見ても、他の民放ドラマに比べ、そこまで再生されていない様子。Huluの国内ドラマランキングではさすがに月間でも1位を取るものの、総合ではアニメに圧されてしまっており、配信で強かったというほどでもなかった」(同上)という。
さらに令和版のネックとなったのが、「春の金田一祭り」ではないかという。久々に復活する『金田一少年の事件簿』を盛り上げるために歴代シリーズを一挙再放送・配信した日本テレビ側のプロモーション施策だったが……。
「過去シリーズ、中でも最大のヒットとなった堂本剛版と比較されてしまったという意見は多く、実際、『初代は良かった』というような感想も多かった。だがその最大の問題は、令和版で扱った7つの事件のうち、3つが堂本剛版ですでに映像化されていたものだったこと。初代と比較されてしまうだけでなく、この3つの事件についてはすでに“ネタバレ”してしまっていることになる。令和版放送の前に『春の金田一祭り』として過去シリーズを再放送・配信してしまったため、『金田一』に関心のある人の大半が、この3つの事件について犯人が誰か事前にわかってしまう状態になっていたわけです。初代は放送が25年以上も前ですから、当時の視聴者の多くは記憶が薄れていたと思われますが、『金田一祭り』で再履修した人も多い。犯人が事前にわかっているミステリー作品はおもしろみに欠けますし、すでに話を知っているぶん、“初代との違い”にフォーカスされやすくもなってしまった。続編の報道が出た際、『今度は映像化されていない話でお願いします』という声が多く上がったのも、できればミステリー作品はネタバレなしの状態で観たいがためですよ」(ドラマ・映画ライター)
続編が製作されるのなら、日テレの名にかけて今度は未映像化エピソードをもっと積極的に取り上げてほしいものだ。
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