綾野剛の演技力を現役講師が解説!日曜劇場で瞳の光が「消えてる」!?
#綾野剛 #日曜劇場 #オールドルーキー
綾野剛主演の日曜劇場『オールドルーキー』(TBS系)が6月26日にスタートした。サッカー元日本代表・新町亮太郎を演じる綾野は、初回でJリーガーとして明るい日々を送るも、チームが突如解散し、就職先が見つからず路頭に迷う……といった激しい感情の起伏を熱演。ネット上では「綾野剛って、やっぱ演技うまいなあ」「サッカー選手役なんてできるのかと疑ってたけど、役になりきっててすごい!」などと賛辞が相次いだ。
なぜ、初回から多くの視聴者の心を掴んだのだろうか。現在、「エイベックス・アーティストアカデミー」のシアター総合コースディレクターとして演技講師も務める演出家で俳優の秋草瑠衣子氏に、『オールドルーキー』の第1話を見た上で、気になる点を挙げてもらった。
瞳のキラキラが消えて曇る
綾野剛さんの演技で印象的なのが、“瞳”です。ドラマの公式サイトでは、編成担当の東仲恵吾さんが「まっすぐな瞳と感情に実直な感じがまさに亮太郎そのものだと感じました」とコメントされていますが、まさにその通り。
ドラマ序盤、ポジティブで明るい頃の亮太郎は、瞳がキラキラと輝いていて、会話の際に相手を見る目も真っすぐ。一方、中盤から後半にかけて、自分に自信がなくなってしまったネガティブな時期には、瞳からキラキラが消えて、曇って見えるのです。この作品を拝見するまで気付かなかったのですが、綾野さんは感情を瞳に反映できる俳優さんなのですね。
また、冒頭で、足取り軽い後ろ姿からサッカーの練習風景までは、常に体重を感じさせないほど軽やかな身のこなしと、キラキラの瞳で、明るいキャラクターをうまく提示。そして、家庭のシーンでは、娘2人を軽々と持ち上げ、スクワットのような体勢でテレビの前にしゃがみこむ場面も。一般的なサラリーマンの役だったらあり得ないほど軽快な動きで、アスリート役として説得力があったと思います。
セリフのないシーンで“愛嬌”を表現
これはドラマ全体を通していえることですが、自身にセリフがなく、誰かの話を聞いている場面では、亮太郎らしい“愛嬌”をうまく表現していると感じました。とにかく一生懸命に人の話を聞いている様子は、とても好感が持てます。
例えば、反町隆史さん演じる「ヴィクトリー」の社長と芳根京子さん演じる深沢塔子に初めて会い、3人で話す場面。自分に向けられていない2人の会話に対し、身を乗り出しながら聞いたり、頷いたり、「へぇ~!」と感心したり……、こういった細かい演技で、亮太郎の素直さや一生懸命さ、“人が好き”であることが表現されていると感じました。
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