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深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.694

磯村勇斗初主演映画『ビリーバーズ』 カルト宗教を題材にした社会派エロス!

映画と宗教はとてもよく似ている

磯村勇斗初主演映画『ビリーバーズ』 カルト宗教を題材にした社会派エロス!の画像3
無人島での共同生活は、3人のその後の人生にも大きな影響を与えることに

 宗教が脳内で認識されるものであるのに対し、対照的な行為となるのがセックスだろう。祈りや夢は個人で成立するものだが、セックスはお互いの肉体と心を必要とする。白日夢のような無人島生活の中で、オペレーターと副議長が愛し合い、お互いの肉体を愛撫しあったことは確かな体験だった。

 どこまでが現実で、どこからがフィクションか分からない『ビリーバーズ』の世界において、オペレーターと副議長が熱く愛し合った記憶だけは鮮明に脳裏に焼き付くことになる。

 そして、この映画を観ていると、宗教と映画はとてもよく似ていることに気づく。宗教も映画も、どちらもフィクションの世界に没入することで、現実世界の苦しみや悩みから逃れることができるからだ。映画も宗教も、社会に居場所のない人たちに居場所を与えるという点でも共通している。

 無人島で暮らし、「安住の地」を夢見る3人の男女、オペレーター、副議長、議長は、この映画を観ることになるあなたにも、とてもよく似ているはずだ。

 

『ビリーバーズ』
原作/山本直樹 監督・脚本/城定秀夫 音楽/曽我部恵一
出演/磯村勇斗、北村優衣、宇野祥平、毎熊克哉、山本直樹
配給/クロックワークス R15 7月8日(金)よりテアトル新宿ほか全国順次公開
©山本直樹・小学館/「ビリーバーズ」製作委員会
believers-movie2022.com

最終更新:2022/07/07 20:00
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