参院選、有名芸能人が投票呼びかけも “芸能人と政治”めぐる事務所の偽らざるホンネ
#政治 #選挙 #芸能人
日本列島は、7月10日に投票日を迎える参院選の選挙戦のまっただなか。衆院選より投票率が低い参院選は、投票率アップの方法が毎回議論されるが、一肌脱いだのが芸能人たちだ。6月21日、芸能人26人が投票を呼びかける動画がYouTubeに登場。選挙への思いを語り、投票を促している。
「この動画は、昨年の衆院選の際に公開された『VOICE PROJECT 投票はあなたの声』の第2弾。衆院選では渡辺謙、小栗旬、菅田将暉、二階堂ふみ、橋本環奈らが動画に登場しましたが、今回は小泉今日子、長澤まさみ、ムロツヨシ、松重豊、綾小路翔、北村匠海らが趣旨に賛同し、投票を呼びかけています」(芸能記者)
選挙公示日のきょう、2022年の動画を公開!
あらたに賛同してくださった出演者のみなさんは26人。俳優を中心としたActor ver.と、音楽や伝統文化などを中心としたCulture ver.があります。ぜひご覧ください!#わたしも投票しますhttps://t.co/z7cvHfuchbhttps://t.co/1YCqG5Lghb pic.twitter.com/r463OaDG9g— VOICE PROJECT 投票はあなたの声@tohyo_koe) June 21, 2022
前回の参院選の投票率は48.80%と半数を割り込んでおり、これはワースト2位の数字。中でも20代の投票率は30.96%と圧倒的に低く、投票への呼びかけも若者をターゲットにしたものとなっている。動画では、若い頃はまったく選挙に行っていなかったことを明かしている芸能人もいて、そんな率直な言葉が共感を生む内容となっている。しかし、投票を呼びかける程度のことでも、芸能人たちは“踏み絵”を迫られるのが現実だ。
「欧米では俳優やミュージシャンが積極的に政治的な発言をするのは当たり前ですが、日本は状況が別。芸能人やアスリートが政治的な発言をすると、それがいくら正論でも手放しで賞賛されることはあり得ず、『芸能人のくせに』『かっこつけやがって』といった批判が寄せられ、『あの人は“偏って”いるから』と冷ややかに見る層もいるのが常です。それはメディアも同じで、政治的な発言が多い芸能人は干されることもしばしば。ウーマンラッシュアワーの村本大輔は、その典型でしょう。
また、なんといってもスポンサーは政治的な発言をする芸能人を嫌います。会社によっては業務の性質上、政権に近くならざるを得ないケースもありますし、事業が環境保護の観点とは相容れない会社もある。芸能人はスポンサーに嫌われればオシマイですから、事務所としては正直なところ、所属タレントにはとにかく政治的な発言を避けてほしく、たかが投票の呼びかけ程度でも辞めてもらいたいというのが本音です」(広告代理店関係者)
それでも、芸能人が政治的発言を慎まざるを得ない状況は変わりつつある。
「これまでは、芸能人が情報を発信する場所はテレビや紙(新聞や雑誌など)ぐらいしかなかったので、事務所は所属タレントの発言をチェックすることが可能でした。でも、SNSまでは完全にコントロール下に置くことはなかなか難しい。これからは徐々に、芸能人も政治的発言をしていくようになっていくのでは。SDGs然り、そういった発信している芸能人のほうが、社会問題に関心のあるファンからは賛同や好感を得られる傾向もあると思います」(ネットニュース編集者)
ただ、これは諸刃の剣でもあるようだ。
「今の時代、芸能人の目だった発言はネットに一言一句が残りますから、万が一、スキャンダルを起こした場合には、“あんなエラそうなこと言ってたくせに”と過去の発言がほじくり返され、炎上するのは確実です。また、意見を異にする人からは反発を買ってしまうということ。相応のリスクを背負う覚悟があるのかということも肝に銘じる必要があるでしょう」(同上)
前回の投票率を見れば、今回は「50%」がひとつの目安になりそう。芸能人たちの呼びかけは有権者に届くか?
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