井上尚弥の活躍も…休刊の老舗雑誌『ボクシングマガジン』最終号はアノ“大物俳優”降臨か
#雑誌 #ボクシング
井上尚弥や村田諒太の活躍で盛り上がるボクシング界に、悲しいニュースが飛び込んできた。業界最古参の専門誌『ボクシングマガジン』(ベースボール・マガジン社)が7月に発売する8月号で休刊を発表。那須川天心も参戦を発表し、俄然沸き立つボクシング界だが、それを支える土台が揺らいでいる。
「ベースボール・マガジン社から発行されている“ボクマガ”は、日本初の世界王者が誕生し、世界タイトルマッチが国民的関心事だった1950年代に創刊。カラーページが豊富で、日本から世界、プロからアマまでボクシング界を幅広くフォローし、巻末にずらりと掲載されるボクシングジムの広告も名物でした。
ただ、ネットの普及もあって部数は減少の一途を辿っており、値上げで読者が離れる悪循環が発生。人件費を削っているのか、近年は誤字脱字や情報の誤りも目に付きました。もともと、ジム関係者や練習生が雑誌を買って支える構造でしたし、ベーマガ社は経営難で他の競技の専門誌の休刊も発表。致し方ない決断かとは思いますが、老舗雑誌の“ボクマガ”だけにひとつの時代の終焉を感じます」(ベテランスポーツ記者)
今や地球の裏で行われる試合でも、リアルタイムで結果がわかる時代。スポーツ雑誌は試合結果を伝えるだけでなく、プラスアルファの魅力を提供する努力が求められるが、ボクマガにはファンを唸らせる名物コラムが存在した。
「専門誌では、そのジャンルの愛好家がコーナーを持つのが定番ですが、ボクマガで20年以上続いたのが香川照之の『熱病的思考法』というコラムです。香川は今でこそ超売れっ子ですが、コラムが始まった当初は無名の存在。それでもコラムに抜擢されたのは、ボクシングへの異常な愛情が当時の編集長の目に止まったからだそうです。
コラムの内容は、ビッグマッチの戦評を熱く語ったかと思えば、学生ボクシングに目を向けたり、細かなボクシングテクニックについて延々と見解を述べたりと、超マニアック。後に名チャンピオンになる選手をデビュー直後に見出したり、忖度なしの辛口批評を展開したりと、香川さんは正真正銘のボクシングマニアで、読者からも支持されていました。
香川は最近ではもっぱら昆虫好きで知られており、俳優業の他に情報番組の司会をやるなど多忙を極めていますが、最終号となれば話は別。香川と共にボクシングに熱中した小中高の親友は、その後ボクシングカメラマンになって“世界一”と言われるカメラマンになっており、彼もボクマガとの関係は深い。休刊が発表されて以来、ボクマガはどこも売り切れで買えない状態が続いており、最終号での“香川降臨”があるか、ファンの期待が集まっています」(ボクシングファンの編集者)
「おしまいdeath」とは言わずに、激アツなボクシングトークを聞きたい。
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