「アイドルやネトゲ課金」に1億5000万円全ツッパ? 超巨額横領事件の不可解
#アイドル #ネットゲーム
6月28日、大阪府バレーボール協会で、会計担当の理事が約2600万円を着服してたことが発覚した。この50代の会計理事は2005年から担当に就き、着服した金は「スーパーチャット」(=VTuberやアイドルがYouTubeでライブ配信をする際、ファンが投げ銭できる機能)につぎ込んだと説明しているという。
さらに先日には、もっと巨額の着服事件がネットを騒がせたばかりだ。三重県南伊勢町の町立病院に勤務する男性職員(38)が、約1億5000万円を横領して逮捕されている。男性職員は、2019年から患者の診察料を着服したり、病院の口座から出勤したりする方法で、約1億5000万円を横領。その金は、「アイドルの応援やネットゲーム課金に使った」と話しているという。
ここで気になるのが、約3年間で1億5000万円ものお金をどうやって使い果たせるのか? という素朴な疑問だ。アイドル事情に詳しい音楽業界関係者はこう話す。
「いろいろなオタクのジャンルがある中で、アイドルオタクは特にお金がかかるジャンルであるのは確かです。遠征費用を含むコンサート代やグッズ費用だけならまだしも、接触などの特典を目当てにCDを大量に購入すれば、相当なお金がかかります。たとえば“お話し会”であれば、1500円くらいのCD1枚で数秒間アイドルと話ができるので、長く話すために100枚くらいポンと買う人も少なくありません」
とはいえ、仮に1回に100枚のCDを買ったとして、その金額は約15万円。それを毎週末繰り返したとすれば、月に約60万円。1年間で約720万円、3年間で2160万円となるが、1億5000万円には到底届かない。
「もちろん、複数の推しがいればそのぶんお金もかかりますし、年間1000万円くらい使うアイドルファンならそこそこいますよ。でも、1年間に5000万円も使うのはさすがに難しい。AKB48の総選挙をやっているなら話は別ですが」(同)
しかし、表に出ない形でアイドルの応援にお金を使うケースもあるという。あるアイドルファンが明かす。
「ネットで生配信をしているアイドルであれば、“投げ銭”をしてお金を使うことはあります。1回の配信で20万円くらい使う猛者もいるので、そういった使い方をしている可能性はゼロではない。あと、地下アイドルなんかだと、差し入れみたいな形でいろいろと高価なものをプレゼントしたり、あるいは直接お金を渡したりするパターンもある。でも、そこまでハデな使い方をしていれば、それなりに噂にもなるとも思うんですけどね」
ただ、三重県の事件は、コロナ禍に着服が行われたことになる。アイドルの活動が停滞していた時期だ。
「コロナ禍では、コンサートもあまり開かれていなかったし、接触イベントも少なかった。1億5000万円を使い果たす機会はなかったはずです。やはり、ゲーム課金の比重が大きかったのかも」(前出・音楽業界関係者)
たしかに、三重県の男性職員はネットゲームにお金を使ったとも話していた。
「相当課金しているファンはいます。とはいえ、何百万円とか何千万円とか課金していたら、かなり目立つし、足もつく。横領している金を、そんな目立つような形で使うとも思えないんですよね……」(前出・アイドルファン)
いずれにしろ、アイドルの応援やネットゲームだけで1億5000万円を約3年で使い果たすというのは、かなり難易度の高いことのようだ。
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