ジャンポケ斎藤の“いじめについて語る”活動と芸人
#檜山豊
いじめについて語ることにした斎藤さん
斉藤さんは、初めは芸人としてのためらいもあったようだが、”少しでもいじめで悩んでいる子供たちを救いたい”という気持ちから、このようにいじめについて語る活動を数年前から始めた。
この記事に対し多く寄せられた反応はやはり「いじめられた側は一生忘れない」「一生いじめてきたやつらは恨む」「一度壊れた心は完璧には戻らない」など。
僕は幼稚園から小学校3年生までいじめられ、その後転校した先でも小学校4年生から小学校6年生の途中までいじめに遭い、そして次の転校でいじめから抜け出すことが出来た。何故なら転校のタイミングで成長期に入り、体が痩せたからだ。とても運が良かった。もし太ったままだったらまだいじめが続いたかもしれない。
もうひとつ運が良かったのは幼稚園から小学校への進学、2度の転校により、いじめ相手が絞られていないことだ。それなのでどんないじめにあっていたかは覚えているが、誰にいじめられていたかははっきりと覚えていない。そのお陰で一生恨むという気持ちは無いのだ。
斉藤さんのように同じ相手にずっといじめられていた場合、そういう気持ちになってしまうのだろう。
子供の頃の貴重で大切な時間を、恐怖と惨めさで彩られた世界にされた恨みは、計り知れないと思う。もし自分がいじめた側という心当たりがある人がいるのならば、今すぐに連絡し謝罪をしてほしい。もちろん全てが許されるわけでは無い。せっかくと思って謝っても許されないこともあるはずだ。だが、いじめられた側の灰色の学生生活に、少しは色が着くかもしれない。
いじめというとどうしても学生生活をイメージしてしまうが、社会生活でももちろんいじめはある。大人になるといじめの形態は変わっていき、体ではなく心を傷つけるいじめになっているかもしれない。
もしこの記事を見ている人の中で、自分がいじめられていると自覚している人、もしくは周りにいじめにあっている人がいるならこう伝えて欲しい。
「今すぐその場所を辞めよう」
子供なら学校を、大人ならば職場を。無責任かもしれないが、いじめられるより圧倒的にマシだ。いじめは少しずつ命を削っていき、最終的には斉藤さんのように取り返しのつかない行動に出てしまう。生きていれば何とでもなる。生きていれば必ず未来がやってくる。今の現実より悪い未来になんて絶対にならない。何もいじめに立ち向かおうと言ってるんじゃない。逃げようと言っているのだ。
もし自分一人で辞められないのなら親でも先輩でも友達でも上司でも頼れる人にお願いしよう。恥ずかしがらず、相手の事情も考えず、とにかく助けてもらおう。あなたが大切だと思っている人は絶対にあなたを大切だと思っている。必ず助けてくれるはず。1人でも2人でも3人でも大切な人に頼ってみよう。何も表立って助けてもらう必要はない。辞め方を相談したり「辞めさせます」って電話してもらったり、とにかく何でもいい。
あなたの苦しんでいる顔は、見ている人も辛い。でもあなたの笑っている顔は見てる側も楽しくなる。
あなたが今いる世界は広いように見えてとても狭い。外に出ればこんなに広かったのかと笑みがこぼれるはずさ。
とりあえず未来を見て前に進もう。人間は後ろを向いて歩けないように出来ている生き物だから。
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