ジム・キャリーの映画のように普段やらない行動を「イエス」にしてみた
#Netflix #宮下かな子 #宮下かな子と観るキネマのスタアたち
今年の春から通い始めた、不思議な整体の話をする。前回の記事にも登場した「エネルギーが足りない」と私に言ってくださった整体師さんなのだが、なんと患者さんの身体の悪いところが言わずとも分かる先生なのだ。
Googleで整体を検索してたまたま行った所で、ボキボキ骨が鳴る施術かと思っていたら、突然私の頭の上で先生が手をくるくる回し始めた。予想外の施術だったので「やばいところに来ちゃったな」とだいぶドン引きしていたのだが、2年前に健康診断で数値が高かった臓器や、最近通った病院の種類、アレルギーの詳細まで当てられてしまった。そしてマスクを着用していたにも関わらず「顎、ズレてるでしょ」と言われ、何度も色んな整体・整骨院に通っても治らなかった顎が、初回で治ったのだ。びっくり。先生曰く「病気の原因は、脳が無意識に知っていて、身体に痛みを出して知らせる。だから脳を見れば全部分かる」らしい。
悩み事を相談すると、先生は前向きな言葉を自分自身にかけるよう言ってくださって、その教えを実行するようになったおかげか、近頃私は心の調子が良い。特に大きな環境の変化はないのだが、小さな事でズーンと沈むことがなくなったし、未来が不安でただ焦っていた気持ちが穏やかになった。〝言霊〟や〝引き寄せの法則〟というのを皆さんも耳にした事はあると思う。「そりゃ良い事考えていたほうがいいわよね」と頭で分かってはいても、そんな事で状況は変わらないだろうと完全に信じきれずにいた私だったが、この整体に通い始めてから、そういう心の持ち方で変化があることが実感できるようになった。
なんとなく調子が良い今の私。「もっともっと前向きなパワーを浴びたい!」と思い、すぐに頭に浮かんだのは『イエスマン〝イエス〟は人生のパスワード』。ジム・キャリーが青空を背景に満点の笑顔で手を広げている、明らかにハッピーエンドで前向きになれそうなこのビジュアルをチェックリストから見つけ、この機会に観てみた。
主人公は、常にマイナス思考で私生活も仕事も上手くいかないカール。友人付き合いも面倒で家で1人映画ばかり見ている彼の生活には、私もギクリとしてしまう。ある日友人に勧められた謎のセミナーに足を運ぶと、カールはセミナーに来ていた大勢の前で、何事にも「イエス」と言う誓いを立てさせられる。はじめは無理矢理「イエス」と口にするカールだったが、どんどん身の回りに変化が起き始めて……という物語。
「ノー」と断れば、家とビデオレンタルショップと会社を行き来する日々も、「イエス」の一言に変えるだけで途端に行動範囲が広がる。そのぶん予想出来ないハプニングも増えるが、ジム・キャリーの豊かな表情の幅に楽しませてもらいながら、新たな出会いや体験から視野が広がっていく面白さを改めて感じさせられる展開。
そういえば先日、数年ぶりに翌日にもお酒が残る酔い方をしたのだが、多分少し前の私だったらきっとそんな事もしなかっただろう。こういうところが優等生と言われちゃうわけなんだろうけど、基本的に日付けが回る前にはお家に居たいし身体に良くない事はしたくない。夜な夜な呑むなんてもっての他だったのだが、友人と普段していなかった深い話が出来たり新たな出会いがあったり。しかもその数日後、偶然呑みの場のシーンがオーディションであったので、感覚を思い出しながら演じることが出来た。役者業にとって経験は芸の肥やしになるという有難い特典。きっと断っていたらあの空気や感覚を知らなかっただろう。やっぱり人生何事も経験である。
一度きりの人生、カールのように全て「イエス」にしたら破滅してしまうと思うけれど、このくらい思い切っちゃってもなんとかなるんじゃないかと思ったり。環境なんぞ関係ない。今すぐにでもできる返事1つの心の開放で、見える世界は変えられるのだ。二日酔いは時折で充分だが、そんな夜の時間も大切に思えた。
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