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吉本お笑いフェス「LIVE STAND」12年ぶり開催、でも芸人たちにとっちゃビミョー?

吉本お笑いフェス「LIVE STAND」12年ぶり開催、でも芸人たちにとっちゃビミョー?の画像1
『LIVE STAND 22-23』Twitter(@livestand2223)より

 
 吉本興業が、大規模お笑いフェス『LIVE STAND 22-23』を開催することを発表した。2022年8月に東京公演、同9月に大阪公演、2023年1月に福岡公演、と3カ所での開催。現時点で、博多華丸・大吉、中川家、千鳥、かまいたちなど豪華芸人たちの出演が発表されている。

 2007年から2010年まで、4回にわたって開催されていた『LIVE STAND』。2007年は東京公演のみの開催だったが、2008年は東京と大阪で開催。2009年は新型インフルエンザの感染拡大の影響で大阪公演が中止となり、東京公演のみに。2010年は東京と大阪で開催された。しかし、2011年は東日本大震災の影響で開催が見送られ、それ以降は開催されないままだった。

「『LIVE STAND』は音楽フェスと同様のスタイルでお笑いのネタを楽しむイベント。お笑いライブとしては、信じられないくらいに大きい規模ですね。でも、お笑いライブはどんなに大きくても2000人規模のキャパでないと、客がネタをしっかり楽しめないとも言われている。それをフェスクラスでやろうというのだから、実は芸人からは“ネタが伝わらない”とあまり評判がよくないんです。正直、“LIVE STANDは開催すべきではないんじゃ”と話している芸人も多いですよ」(お笑い事務所関係者)

 実際に現場の様子はどういった雰囲気なのだろうか。とある芸能ライターはこう話す。

「ステージの大きさはいろいろですが、一番大きなステージだと本当に音楽フェスのような感じ。大きなステージに芸人が出てきて、オールスタンディングで何千人かの客がネタを見るわけです。大きなビジョンに芸人が映し出されて、それを見ている客も多いです。会場はそれなりに盛り上がっていて、客もちゃんと笑うんですが、それこそ音楽フェスのように“ただ盛り上がっている”という雰囲気に近い。ネタのディテールもあんまり伝わらなくて、なんとなく騒いでいる、みたいな。ネタへのこだわりが強い芸人にしてみれば、とてもイヤな現場だと思いますけどね」

 2010年開催時には延べ6万2000人の集客があったとされている『LIVE STAND』だが、初年度の2007年は、ビミョーな空気だったという。

「2007年は3日間の開催だったんですが、初日はハッキリ言ってガラガラでしたね。フードコートも一切並ばず買えるし、大きなステージも前方には客がいるけど、周りは全然。当時はCSチャンネルの『ヨシモトファンダンゴTV』で生中継されていたんですが、誰も座っていないイスがズラッと並んだ休憩スペースが映し出されて、なんともわびしい雰囲気になっていました。ただ、2日目以降はそれなりに客も集まったようです。でも、芸人たちの間では“大失敗だった”という声もあります」(同)

 それが今年は、東京、大阪、福岡の3カ所の開催。過去に比べても最大規模となるため、再び大失敗してしまうのではないかと、心配の声も多いようだ。

「フェスはやはり毎年開催しているからこそ、ひとつのカルチャーになって、年々盛り上がっていくもの。『LIVE STAND』は10年以上も間が空いているので、すぐに盛り上がるかどうかはビミョーだと思われます。それこそ、2007年のような惨状が待っているかもしれない……。ある意味、見ものですね」(同)

 とはいえ、昨今はお笑い賞レースも盛り上がっており、ネタを見たいというファンも多い。“失敗するかもしれない”ということでハードルが下がっている一方で、お笑いに対する需要は高く、むしろ大成功する可能性もありそうだ。

「吉本の110周年イベント『お笑いの日』でダウンタウンが漫才をやって大きく盛り上がったことで、吉本内にはイケイケなムードもある。『LIVE STAND』もいろいろな施策を繰り出して、是が非でも成功させるかもしれないですね」(前出・お笑い事務所関係者)

 今年の夏から来年の冬にかけて、吉本の底力が試される?

浜松貴憲(ライター)

1980年生まれ、東京都出身。大学卒業後、出版社に入社。その後、いくつかの出版社を渡り歩いた末に、現在はフリーライターとして、テレビ番組、お笑い、YouTubeなど、エンターテインメント全般について執筆している。

はままつたかのり

最終更新:2022/06/21 08:00
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