BPO “痛みを伴う笑い”めぐる芸人サイドのある意見 三四郎・小宮「僕的には…」
#テレビ日記
テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(6月5~11日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。
佐久間宣行「基本的には、データがちょっと軽い業界から先に変わっていくわけ」
9日の『ぺこぱポジティブNEWS』(テレビ朝日系)は、ゲストに三四郎(小宮浩信・相田周二)と佐久間宣行を迎えて放送。『オールナイトニッポン0』のラジオブースのなかで、番組MCのぺこぱも交えた3組のラジオっぽいトークが繰り広げられていました。主なトークテーマは、現在・未来のテレビやラジオについてです。
そこで元テレビ東京のプロデューサーである佐久間が、今後のテレビをめぐる環境の変化について次のように予測していました。
「いま音楽業界に起こってることが、5年後ぐらいに映像業界にも起こってくるぐらいのイメージ。基本的には、データがちょっと軽い業界から先に変わっていくわけ」
なるほど、納得感があります。データ容量が軽い音楽業界で起きているサブスクリプションの一般化や、それに伴うイントロの短縮、サビまでの時間の短縮、そもそもの曲の長さの短縮。そういった変化と似たようなことが、テレビをはじめとした映像業界に近いうちに起こってくる(あるいはすでに一部起こっている)、という見立てです。
さて、番組では、今年4月にBPO青少年委員会が出した「『痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー』に関する見解」も話題になっていました。この件を芸人がテレビで語る際、BPOの見解に対して否定的なニュアンスになることが多いように思います。痛みを伴う笑いをやりたくてやっている芸人もいるのだ、というような。
が、ここで三四郎の小宮がひと言。
「痛い系がホント嫌なの。ホント嫌だから、僕的には『よしっ』と思ってる」
あまりテレビで聞かれなかった芸人サイドの声で、ちょっと「おっ」と思いました。こういう声があがってくるのも時代の変化のひとつなのかもしれません。あるいは、「データがちょっと軽い業界」であるラジオの形式でお送りされたトークだったからなのかもしれません。
小倉優子「いちごになりたいの? それともリンゴになりたいの? どっちだぷー?」
10日の『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)にカズレーザーが出演していました。クイズが得意なことでも知られるカズレーザー。彼が『脱力タイムズ』に出演するときはクイズが盛り込まれることが多いように思いますが、今回もやはりそうでした。
この日は、番組スポンサーがスタジオに見学に来ているという設定。そのスポンサーの子どもはカズレーザーのことが大好きで、「カズレーザーにいつかクイズで勝つこと」が夢だとか。そこで、スポンサーの”ご機嫌”をとるためにカズは子どもとクイズ対決をし、わざと負けるよう立ち回るのだが――というのが、この日の流れでした。
が、そのスポンサーの娘のひとりとして登場したのが小倉優子。しかも、こりん星からやってきた「りんごももか姫」としての登場です。ずいぶん前に「こりん星は爆発した」といって、過去のキャラクターを抹消したかのような発言を繰り返していた彼女。「爆発した」は「またやる」の布石だと思っていましたが、最近になって『脱力タイムズ』で「りんごももか姫」として登場しています。個人的にはめちゃくちゃな設定を超絶なバランス感覚で押し通すあの小倉優子が好きなので、とてもうれしいです。
「カズレーザーさんは、どうして赤を着てるの? いちごになりたいの? それともリンゴになりたいの? どっちだぷー?」
カズレーザーもそんな「りんごももか姫」の言動にあわせて「これはね、僕の両親が、お赤飯なんだよ」などと語ります。そんなカズに小倉は「カズりん、いいねー。りんこー」。語尾の「りんこ」の使い方が少しおかしいように思いますが、そうやって「ちょっと忘れてる」みたいな挙動も含めて完璧でした。
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