庄村聡泰(ex-[Alexandros])、ラルクの曲が叩けたので友だちができた話
#ショウムライター
yukihiroのドラムは”入って来やすい”
そんな感謝してもし切れない念と共に去る5月22日の「30th L’Anniversary LIVE」、行って参りました。念願叶っての初ラルク。高校生の頃の名刺となった曲の全てが演目に入っていた訳ではなかったものの、そんな念を抱いちまっていたもんだから正直な所で言うにライブを”観た”と言うよりも”拝んだ”に近い心情であった。”ありがたや、ありがたや、”との心の声はメンバーには届くべくもないが、必死で唱え続ける他のないライブであった。
今になって改めて思えば”ラルクが叩ける事”が名刺であった由縁は当3曲に於けるyukihiroの快速ドラミングが余りにも気持ち良過ぎる所にあるのだが、その音作りに起因する所も実に大きい。音楽にまだ余り詳しくない時分であろう高校生の耳にも、何なら所謂音楽マニアではない人々の耳にもyukihiroのドラムは”入って来やすい”のである。
画像検索、もしくはそちらに紐付く試奏動画等でご確認頂きたい次第であるが、yukihiroの代名詞の1つでもある楽器に”ピッコロスネア”と”ロートタム”なる種類がある。活字で無理矢理表すと通常のスネアとタムが”タカタカ、トコトコ”であるのに対しこちらは”カラカラ、コロコロ”と言う類の音が鳴る。これによってドラム全体のサウンドが高く響きの短い、よりパーカッシブな音となり、楽曲に於いても聴感上より前面に、そして聴き取りやすい音となる。
L’Arc~en~Cielは基本ギターはken1人(たまにhydeも弾く)。よって必然的にリードとバッキングを行き来したそのプレイは名ソロのみならず名アルペジオ(「虹」とか「いばらの涙」のど頭)や名カッティング(「HEAVEN’S DRIVE」のイントロやあと俺が初めてラルクを好きになった「Lies and Truth」のイントロやギターソロ前)の宝庫であり、tetsuyaのベースラインは動きまくりのベースヒーローとして余りにも有名だ(ドラムと同じく「HEAVEN’S DRIVE」と「HONEY」のベースは当時弾けたらヒーローだった)。
例外も挙げればキリがない物のドラムが低音、ベースが低音から中音、そしてギターが中音から低音を担うのがバンドのアンサンブルとしては一般的なのであるが、この様にラルクの場合では乱暴に言うとドラムが中音から高音ベースが低音中音高音ギターが中音を担う割合が当時は特に多く、その歪な芸術とも言える位相ずらしの妙により、ドラムと言う楽器にスポットライトを当ててくれていたのだ。
こうして高校生の頃の感謝をライブにて(勝手ながら)伝える事が出来、またその思いをこうして記事として(勝手ながら)したためさせて頂く今日この頃に、筆者は更なる感謝の念を(勝手ながら)ラルクに抱くのであった。
それでは3曲続けてお聴き下さい。どうぞ。
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