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『ガキの使い』もう中学生は“まだ中学生”? 24時間インタビューでサイコ回答連発

心が折れかけていたもう中と江頭 2:50との出会い

 今回のロングインタビューでは、もう中のお笑いにまつわる回答も興味深かった。高校時代、もう中は野球部に所属していたという。

「ファーストでした。守備範囲も狭いし、楽そうだなと思って一塁にしたんです」

 しかし、1年の終わり~2年の頭に彼は退部した。

「一塁ベースの前に落とし穴を掘って、相手ランナーが詰まれば完封勝ちできると思って。朝6時くらいに一塁ベースの前に落とし穴を掘り続けたんです」
「キャッチャーのヘルメットにお湯をたっぷり入れたり、『バッチコーイ』って言うのが面倒臭いから、ラジカセに『バッチコーイ』って録音して、それを試合中にずっと回してたりとか」

 しかし、それらの行動が先輩たちの目に止まったため、彼はクビを言い渡された。

「(野球部を辞めて)やりたいこともない、どうしようっていうときにダウンタウンさんが毎週やられているコントが励みになって、ひたすらお笑いをずっと見てました」

 正直、どこまで本当のことを言っているのかわからない。1年でいきなり一塁を守れるとも思えないし、キャッチャーのヘルメットは穴が空いているためお湯は溜まらないはずだ。だが、それ以外の話が本当だとすると、完全に恐怖のエピソードである。しかも、その告白の直後に明かされたのはダウンタウンからの影響だった。確かに、『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)のコントを彷彿とさせる、サイコなエピソードである。

 高校卒業後に芸人になり、2008年『ガキの使い』の「山-1グランプリ」で優勝したもう中。当時、彼は24歳だった。要するに、下積みが短い。かなり早めに彼は世へ出られたのだ。

特に、『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)がブレイクの足がかりになった印象。だが、次第にもう中の仕事は減少した。2018年には「段ボールネタをやめよう」とさえ思い始めていたらしい。しかし、彼は踏みとどまった。

「その日、ずっと雨が降ってて、段ボールがビシャビシャになって。(中略)そしたら、全身ベージュ姿の人が近付いてきて、『誰かな?』と思ったら、帽子とマスクを取られて『はじめまして、江頭 2:50です』。今までお会いしたこともなかったんですけど、江頭さんがいきなり目の前に現れて『その段ボール、いつも自分で運んでんの? 頑張ってね』って言ってくれて、ギュッと僕に握手してくれて」

 この出会いが励みになった。もう中の再ブレイクの糸口は、2020年8月2日放送『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系)へのゲスト出演と言われているが、それ以前に江頭からも運気をもらっていたのだ。もう中と初めて会ったとき、「もう中学生です」と挨拶されて「隠し子が中学生になってまで挨拶に来たんか!?」と慌てた笑福亭鶴瓶の逸話も語り草だが、それとは違った角度の神エピソードだと思う。

 そんなこんなで、24時間ロングインタビューを完遂したもう中学生。回答の一つひとつが興味深かったし、この企画で最後までキレなかったのも偉い。そんな芸人は、今まで彼だけだ。キャラが崩壊し、逆にキレるところも見たかったのは正直なところだが……。

「24時間ロングインタビュー」で今後見てみたい芸人は、他に誰がいる? パッと思い浮かぶのは、尾形貴弘(パンサー)、長谷川雅紀(錦鯉)、ともしげ(モグライダー)などだ。あと、今回のインタビューでエピソードが紹介された江頭 2:50の登場も、密かに期待したい。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2022/11/28 20:11
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