「ツギクル芸人グランプリ」実は漫才師圧倒的不利な中で優勝したストレッチーズ
#お笑い #ツギクル芸人グランプリ #檜山豊 #ストレッチーズ
引き続きAブロック、4組目は「サスペンダーズ」
昨年は決勝へ進出するも敗退。その悔しさにより新ネタを作る数も増えた中で、その中から一番勝てるネタを持ってきたとのこと。一番面白いではなく、一番勝てるネタというところが一体何を意味するのか。
ネタは転校してきたばかりの生徒が馴染めていないのを、先生が帰りの会で言ってしまうというもの。このネタは先生役の依藤たかゆきさんが通常のボケをし、生徒役の古川彰悟さんが、ツッコミをしながらリアクションでボケる、という二重ボケの形で笑いを起こしていく形。
ひとつ勿体なかったのはコントのストーリーに緩急がなかったところだ。2人とも芝居が上手なので前半は、デリカシーの無い先生に振り回される生徒、後半は生徒が転校してきた理由込みで感動と思いきや、やはり先生はデリカシーがなく暴走していくなどの形にすればストーリーに緩急ができ、さらにストーリー自体に厚みが出るので良かったように思う。演技の上手さとセリフの言い方は抜群なので、普通のお笑いではなく、もっと芝居に寄った笑いを見てみたい。
Aブロック最後の5組目「ゼンモンキー」
結成3年目。2年連続決勝進出のコント界のホープと言われている。3人組で見た目のキャラクターがそれぞれ違うのは、とても良い。
ネタは彼女とデートをしていたら実はその彼女は指名手配犯だったというもの。3人の中で一番キャラクターが強く、オタクのような荻野将太朗さんがボケとツッコミを担っており、ほかの2人はストーリーを進行させる前振りのような役割になっていたので、とてもバランスが悪く感じてしまった。ぶっちゃけ3人組である利点は活かされていなかったように思う。
3人ともキャラクターがバラバラで荻野さんはオタクに見え、ヤザキさんは悪そうに、そしてむらまつさんは一番普通に見えるので、どうせなら付き合っている彼女が指名手配犯ではなく、友達のヤザキさんが指名手配犯で十分成立したのではないかと思う。そうすれば最初は何とも思わなかったヤザキさんの言動が、指名手配犯と聞いてからは怖く聞こえるなど、ボケが広がった気がする。何とも勿体ない役の割り当てだったのではないだろうか。
続いてBブロック1組目「Gパンパンダ」
Bブロックを勝ち上がりファイナルステージへと進出したのがこのコンビ。
3年前の第一回大会で苦渋を飲んだ彼ら。それからとにかく多く舞台に上がり続け「確実に生まれ変わった」と断言するその姿は、自信に満ち満ちていた。果たしてどんなネタを見せてくれるのだろうか。ネタはミステリー映画の制作発表記者会見で主演が、犯人役は自分だとついバラしてしまったというもの。ネタはとてもベタな展開で、テンパってしまった主演や監督が次々とトリックをバラしてしまい取り返しのつかない状況になっていく。コントの内容としてはあまり展開もなく、想像できるものだった。
主演を演じた一平さんが少し生意気そうな顔をしているので、それを活かし最初は悪びれない様子で監督の星野光樹さんが慌てふためき、実は一平さんも後悔していたというほうがネタの展開は生まれたと思う。
そしてファイナルステージのネタは、スーパーの試食コーナーで激ウマなソーセージに巡り合ってしまった大学生の苦悩といったところだろうか。こちらも展開としてはベタなもので、今まで食べたことがないくらい美味しいけど、大学生からしたら値段が高くて手が出ないので悩んでいく。
ファーストステージでも言えることだがこちらもどうしても展開が読めてしまい、もっと裏切りが欲しかった。さらにファイナルステージに関しては、ツッコミの星野さんのキャラクターが定まっておらず、彼でなくてもいいキャラだった。特にキャラクターを付けようと思っていないなら、もっとリアルな人物設定にし、終始騒がないでほしいというキャラで良かったのではないだろうか。後半騒ぐのをOKにしたのも感情の流れが見えないので、変な芝居に見えてしまった。ボケに集中してネタを作るのではなくツッコミのバランスを考えるのも必要だと思わせられた。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事