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ニッキューナナch

ポスト・どぶろっくの男女コンビニッキューナナは、下ネタを“利用する”

ポスト・ドブロックの男女コンビニッキューナナは、下ネタを利用するの画像1
ニッキューナナ マセキ芸能社 公式サイトより

「おもしろいものを作る」を目標に日々切磋琢磨している若手芸人。当然彼らが同業者のYouTubeを見るとき、その目線は厳しくなる。そんな芸人間で流行る動画は、掛け値なしにおもしろいと言っていい。この企画は現役の芸人をゲストに呼び、「最近芸人が一番笑ったYouTube動画」を紹介してもらう対談企画である。

 今回のプレゼンターは芸歴12年目、蛾野正洋さん。

男女コンビの下ネタなのに好感がモテる「ニッキューナナch!」

蛾野 ぼくが一番笑った動画は、「ニッキューナナch!」の「性◯処理班に任命されたやつ」です!

ゴリラ 「ニッキューナナch!」は今回紹介されて初めて見たんですけど、めちゃくちゃ笑いました! 男は間違いなく好きでしょうし、不思議と女性も見やすい内容になってますよね。

蛾野 そうなんですよね!このチャンネルは、男女コンビ「ニッキューナナ」さん運営のもと、ネタも企画も下ネタテイストで統一されているチャンネルです。今回紹介した動画はコントなんですが、警察が立てこもり犯のいるビルへ突入する会議をしているんですが、その人員割り振りで、「女性警察官が性欲処理班に任命される」というネタ(笑)。

ゴリラ 文字にすると結構際どいネタですが、この2人が演じると不思議と嫌な気持ちにはならないですよね。むしろめちゃくちゃおもしろい。

蛾野 お2人の関係性やノリが良いんですよね。芸人のコントはやや緊張感があるものが多いんですけど、ニッキューナナさんの動画は良い意味でその場の悪ノリで作ったような楽しさがある。楽しみながらやっているのが伝わるので、結構な下ネタをやってるのにむしろ好感が持てます。本当に不思議ですけど(笑)。

ゴリラ しかもニッキューナナさんの場合、悪ノリが悪ノリで終わってないんですよね。プロだからネタの構成がしっかり組まれていて、ちゃんと「下“ネタ”」として昇華できてる。どぶろっくさんと同様、「下ネタに走っている」というよりは「下ネタを利用してる」という感じ。

蛾野 アドリブ部分で2人が素の状態で笑ってる所も、お互いの関係性が伝わってくるんですよね。こういう部分があると、二人のネタ以外の時間も見えてきます。「この人たちはきっと笑いながらネタを作ってるんだろうな」とか、「良いボケを思いついたら、お互い笑いあってるんだろうな」とか。ネタに「ネタ以外の部分を想像をさせる余白」がありますよね。

ゴリラ そして枠組みこそ下ネタですが、一つ一つのボケや全体の構成はちゃんと考えられてる。実際「ABEMA TV」の「下ネタGP2021」でもファイナリストになっている、下ネタに関しては超実力派のコンビですからね。

蛾野 このチャンネルの他の動画を見ても「ホテル誘う時だけ日本語流暢になる外国人」とか「就活で大学四年間でがんばった事がオ◯禁だけと語るやつ」とかがあるんですけど。こういう1切口で展開するコントで、10分近い動画にするのは結構難しいんですよね。しかしニッキューナナさんの動画は、最後までちゃんと楽しんで見れる。飽きさせずに興味を引き続ける、展開作りやボケ作りが秀逸なんですよね。

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