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フラット芸能

園子温、性加害報道の出版社を提訴した思惑 しれっと復帰の布石か

園子温、性加害報道の出版社を提訴した思惑 しれっと復帰の布石かの画像1
園子温(写真/Getty Imagesより)

 ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!

――5月19日、園子温が女優に性加害をしたと報じた週刊誌の発行元に対して「内容は事実と異なる点が多々ございます」として、損害賠償と謝罪広告、インターネット上の記事の削除を求める民事訴訟を起こしました。4月には、やはり性加害が報じられた木下ほうかが、「強姦した事実はございません」と出版社を相手に訴えを起こしています。

城下 木下さんは俳優という立場を利用して多少強引に誘ったかもしれませんが、あくまで合意の上であり、「強姦」とまで書かれるのは間違いだと言いたいのだと思います。とはいえ、立場を利用して断れないような状況を作ったのだから、道義的には許されないと思いますけどね。

――園については「事実と異なる点が多々ある」としていながら、具体的にどの部分が異なるのかは明らかにしていません。

城下 僕が想像するに、おそらく木下さんと同様、監督という立場を利用し、映画出演をチラつかせて誘ったことはあるけれども、相手も「それで映画に出演できるなら」と合意したと言いたいのだと思います。

――それも道義的にはアウトですよね。

城下 もしそうであれば、やはり道義的に許されることではないことは確かです。ただ、園監督としては「嫌なら断る余地はあった。無理やりではない」と言いたいのでしょう。園監督には固定ファンがついており「園監督作品だから」ということで映画館まで観に行く人が大勢いる、日本では数少ない動員力がある監督です。園監督関係で仕事をしている人もたくさんいます。だから業界としても今後も、映画を作り続けてほしいという思惑がありそうです。

――動員力があるから、今まで好き勝手にできてた、ということでもありますよね。

城下 そうですね。以前から業界内ではウワサになっていましたが、これまで表沙汰になることはありませんでした。しかし報じられてしまった以上、このままでは新たな仕事をすることは難しい状況です。木下さんのように俳優であれば、Vシネマなどのチョイ役から少しずつ様子を見ながら復帰という手もありますが、監督の場合は⋯⋯しれっと復帰なんかしてしまったら、大炎上するでしょう。だから提訴した。

――どういうことですか。

城下 どんな些細な点であっても、とにかく「事実と異なる点がある」として、なにがなんでも裁判に勝つ。勝てば、仮に事実の部分があっても世間は「記事が間違っていた」という印象を持ちます。それを免罪符として復帰する算段なのだと思います。狙いは賠償金などではなくそこです。勝算はあると見込んでいるはず。

――なんだかうやむやにするようで、納得いきません。

城下 そうですよね。園監督としては今後も作品を撮り続けていけるかどうか、この裁判にかかっていると言っても過言ではありません。

――今後の行方が気になります!

城下尊之(芸能リポーター)

立教大学在学時から、サンケイ新聞でアルバイトを行っていた経緯から、卒業後、サンケイスポーツへ入社。スポーツ紙文化部記者となった初日で見習い経験もないうちに、他に大きな事件があったため、「(故)林家三平さん、大病から復帰!」という大事な現場を任された。退社後は、TBS『奥様8時半です』のデスク担当として勤務し、その後、芸能リポーターに転身し、現在に至る。独自に身につけてきた取材能力、ブレーンの作り方等から、芸能界の裏話を交えた、楽しい味付けで話す。

【プロフィールページ】

しろしたたかゆき

最終更新:2023/02/24 11:57
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