『嫌われた監督』バカ売れ&大宅賞受賞で落合博満をメディアがいっせいに祭り込む!?
#本 #野球 #メディア #阪神タイガース #落合博満
ユニフォームを脱いですでに10年以上が経つ野球評論家の落合博満氏が、にわかに“時の人”となっている。中日の監督時代を描いたノンフィクション『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』(鈴木忠平著/文藝春秋)が10万部を超えるベストセラーとなったことで、落合氏の発言の注目度が一気にアップ。俄然、露出が増えている。
「『嫌われた監督』は、中日ドラゴンズの番記者だったスポーツ紙の記者が、12人の球団関係者の証言を通じて落合監督の采配の秘密、さらにその人物像を描き出したもの。『週刊文春』連載時から大きな話題になっていましたが、書籍化されると、400ページを超すボリュームなのに飛ぶように売れ、すでに13万部以上売れています。
中日時代の落合監督は、日本シリーズで完全試合を目前にした山井大介を交代させたり、3年間1軍登板のなかった川崎憲次郎を開幕投手に起用したりと、采配がなにかと物議を醸しましたが、同書ではそういった謎が“タネ明かし”されており、野球ファンはもちろん、優れたビジネス書としても読まれているようです」(大手出版社編集者)
同書は、5月13日に発表された「大宅壮一ノンフィクション賞」にも選出されており、これで部数はさらに伸びると見込まれる。長らく「本離れ」「野球離れ」が叫ばれる中、“落合本”は本屋でも屈指の売れ筋商品になっているのだ。
「150万部を突破したサッカー元日本代表・長谷部誠の『心を整える。』(幻冬社)など、スポーツ選手や指導者の本は手堅く売れるので、書店や出版関係の人間にとってはドル箱です。ただもちろん、売り上げが伸びるのは当然“旬”な人物。サッカーW杯で活躍した選手、金メダルを取ったアスリート、チームを優勝に導いた監督の本が売れるのは納得ですが、落合氏のように10年以上も前のことを書いた本がここまで売れるのは異例です。
今回、『嫌われた監督』の売れ行きがあまりにいいので、大型書店では落合氏本人が書いた本を中心に、同時期に中日にいた選手、ライバルとして戦った選手が書いた本などが並べられた棚が作られ、さながら“落合バブル”状態。まさに落合様々ですよ」(書店関係者)
これに沸き立っているのは出版関係者だけではない。ベストセラーを通じて、改めて“落合伝説”のスゴさが浮き彫りになったことで、落合氏の発言力は一気にアップ。各メディアが落合氏にアプローチし、本人も俄然ノリ気のようだ。
「『サンデースポーツ』はNHKの看板番組ですが、同番組は4月から落合氏を解説者に招へい。二刀流の大谷翔平、完全試合を達成した佐々木朗希、ビッグボスこと新庄剛志監督など、野球ファンなら気になる話題について落合氏の見解を尋ね、狙いどおりことごとく話題になりました。一方で落合氏はYouTubeで『落合博満のオレ流チャンネル』を4月に開設し、登録者数はすでに37万人(5月17日現在)に到達。さらに5月からは全国講演会ツアーもスタートし、千人単位の客が入る会場を回ります。
また、注目されているのが阪神へのアプローチです。今季の阪神は序盤からズッコケて、優勝争いからはほど遠い状態。矢野監督は開幕前に今季限りの退任を発表しており、シーズン終了後は監督の席が空きますが、落合氏がそこを狙っている節がアリアリと伺えるのです。YouTubeでも矢野采配や藤浪晋太郎について話していますし、関西の番組にも積極的に出て、“阪神改革論”を唱えています。
落合氏は68才なので、年齢的にはこれがラストチャンス。阪神を優勝させれば“落合伝説”は完全なものになりますから、是が非でもやりたいでしょう。阪神は“外様”嫌いで有名ですが、ボロボロのチームを立て直すのに、落合氏ほどうってつけの人物はいない。阪神ファンは、落合氏の言動は要チェックですよ」(週刊誌スポーツ担当記者)
※スピリチュアル過ぎて笑えない?
阪神ファンの圧力は中日ファンの比ではないが、名古屋で“嫌われた”監督は、関西で“神”になれるか。
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