トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > ミュージカル映画の“異端児”
文化横断系進化論

『アネット』スパークス×レオス・カラックスが生み出したミュージカル映画の“異端児”

「今の時代にこそスパークスの音楽は聴かれるべきだ」

『アネット』スパークス×レオス・カラックスが生み出したミュージカル映画の異端児の画像5
© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / RtbfTélévisions belge) / Piano

 日々新しいものが生まれているようで、気が付けば同じようなものが量産されているという光景こそ、今や珍しいものではない。むしろ新しいものを探したり何かを変えたりといった実験的な行いは、このご時世では疎まれる存在なのかもしれない。しかし、目新しいものはフレームの外にしかないことは、誰もが気付いているはずだ。

 スパークスの音楽活動の軌跡を辿るドキュメンタリー映画『スパークス・ブラザーズ』を監督したエドガー・ライトも「今の時代にこそスパークスの音楽は聴かれるべきだ」(※)と言った。いくつも寄り道をして何通りも試して、変わりゆく自分を体現する。それはスパークスだけでなく、カラックスにも共通する野心だ。毎日未知のものに出会う子どものような真っ白な心でクリエイティブの可能性へ挑み続けている彼らの姿が投影された『アネット』は、この時代に生まれるべくして生まれたものといえるのかもしれない。

参考
※1・※4: https://ginzamag.com/interview/sparks
※2 :https://www.moviecollection.jp/interview/138265
※3 :https://moviewalker.jp/news/article/1078469

『アネット』スパークス×レオス・カラックスが生み出したミュージカル映画の異端児の画像6
© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / RtbfTélévisions belge) / Piano

『アネット』

4/1金 ユーロスペースほか全国ロードショー
■監督:レオス・カラックス
■原案・音楽:スパークス ■歌詞:ロン・メイル、ラッセル・メイル & LC
■キャスト:アダム・ドライバー、マリオン・コティヤールほか
■上映時間:140 分
■コピーライト:© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / RtbfTélévisions belge) / Piano
■配給:ユーロスペース ■公式サイト: annette-film.com

宮谷 行美(ライター)

音楽メディアにてライター/インタビュアーとしての経験を経た後、現在はフリーランスで執筆活動を行う。坂本龍一『2020S』公式記事の執筆や書籍『シューゲイザー・ディスクガイドrevised edition』への寄稿の他、Real SoundをはじめとしたWebメディアでの執筆、海外アーティストの国内盤CD解説などを担当。

みやたにいくみ

最終更新:2022/05/21 20:00
123
ページ上部へ戻る

配給映画