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ジャニヲタおじさんのアイドル公論(1)

ジャニーズは“おじさん”を受容する器かもしれないーージャニヲタおじさんの多様化論

ジャニーズはおじさんを受容する器かもしれないーージャニヲタおじさんの多様化論の画像1
ミュージカル「Endless SHOCK」公式インスタグラムより

 ジャニーズと聞いて多くの人は、ビジュアルが整った男性アイドルが女性向けに歌やダンスを披露する、という印象を抱くでしょう。初代ジャニーズがレコードデビューした1964年以降、彼らが残してきたエンタテインメントの歴史を振り返っても、その印象はパブリックイメージとしては概ね正しいです。しかしジャニーズには、女性が美麗な男性に対して感じる恋愛的魅力だけではない、性別を超えたエンタテインメントとしての面白さがあります。ジャニーズのそういった魅力を伝えるべく、私は「ジャニヲタおじさん」という名前で活動しています。

「ジャニヲタおじさん」という名の通り、私は昭和49年生まれの「おじさん」です。中間管理職で、妻、大学生の息子、高校生の娘を持つ、絵に描いたような「おじさん」です。「ジャニヲタ」(ジャニーズのオタク)という一般的に女性をイメージする言葉と、「おじさん」という極めて男性的な言葉、そのミスマッチ感が妙に自分自身に馴染んでると感じています。普段から「おじさん」を意識して発言しているわけではありません。とは言え、ジャニーズのメインターゲットではない「おじさん」という立場だからこそ見える魅力もあります。私があえて「おじさん」と名乗るのは、そうした理由からです。

 私はジャニーズに長年親しんできました。小学生の頃は歌番組でたのきんトリオに熱中しました。初めて買ったカセットテープは近藤真彦とシブがき隊でした。その私の実感としても、ジャニーズを応援する男性ファンは確実に増えています。同様に、老若男女問わないジャニーズのエンタテインメントとしての魅力に気づいた人も少なからずいるでしょう。ジャニーズを応援してきたファンが拡大し、そのパートナーや家族が一緒にジャニーズを楽しむようになったことも、一つの要因としてあるかもしれません。またジャニーズに限らず、いいものはいい、楽しいものは楽しい、という風潮に時代が変わってきたとも言えます。

 とは言え、実際にジャニーズのライブに来るファンは、依然として圧倒的に女性が多いです。嵐や関ジャニ∞など、比較的男性ファンが多いと感じたグループでもせいぜい数パーセント、というのが私の体感です。また男性ファンでも、若い方の比率が高いと感じます。その意味で、「おじさん」は「ジャニーズ」からは最も遠い存在と言えます。

 一方、ジャニーズのタレント自身も、年を重ねれば「おじさん」になります。King & Princeやなにわ男子など、年齢の若いグループも次々とデビューしています。また、多くの未成年者を含む、デビュー前の「ジャニーズJr.」を応援するのも、ジャニーズファンの醍醐味の一つです。こうした中でアイドルは、年齢に対する厳しい視線に晒されることも多いと感じます。この傾向は、ジャニーズに限らず、他の男性アイドル、女性アイドルでも概ね同様です。そしてジャニーズでもまた、年を重ねることを「おじさん」と称して忌み嫌う意見を、SNSではよく目にするのが実情です。

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