『関ジャム』平均年齢25.8歳の若手アーティストが選ぶ「平成ソング」でわかる、ジャンルレスと“数珠つなぎ”
#音楽 #関ジャム
5月1日の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)は、本日6日に放送されるゴールデン2時間特番を前に行われた特別編であった。
今夜も遅くまでご覧いただき、ありがとうございました‼️#関ジャムゴールデンSP 特別編?
TVer&テラサでもご覧になれます‼️令和世代が選曲した #最強平成ソング?をもう一度✨
これを見て総合ランキング1位予想の参考に?https://t.co/2ejlXCnTu4
— 関ジャム完全燃SHOW(テレビ朝日)@kanjam_tvasahi) May 1, 2022
特番で放送されるのは、「令和で活躍する若手アーティストが選ぶ 最強平成ソングベスト30」なる企画である。正直、ゴールデンSPのたびに行われるランキング企画には食傷気味。こういうのは『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に埋め込めばいいのでは? という気がしないでもない。「●●総選挙」なる番組をよく見るが、本当にテレ朝はランキング企画が大好きだな……。ゴールデンウィークの、しかも『マツコ&有吉 かりそめ天国』『Mステ』枠を潰してまでのスペシャル放送、実は同局もランキング企画に手応えを感じているのかもしれない。
令和世代にとってのアジカンの存在感
平均年齢25.8歳、総勢48名のアーティストにアンケートを実施。平成の30年間にリリースされた膨大な曲の中から、若手アーティストから見た“平成の名曲”のランキングを作成する内容だ。今回の特別編では、ボカロPのsyudou、ポップスピアニストのハラミちゃん、シンガソングライターの向井太一、シンガソングライター/ギタリストのReiが選んだ個人ランキングベスト30が先行公開された。
平成と一口に言っても、かなり広い。1989年からである。ブルーハーツの「TRAIN-TRAIN」だって平成元年にヒットした曲だ。実際のところ、平成全体をテーマにするなら昭和生まれのほうが適任だろう。平成初期をフォローするには、平成一桁台には物心がついてなければならないからだ。つまり、平成中期~後期の曲が多くなると予想できるが……。
ちなみに、ネタバレになるため2時間SPで紹介される総合ベスト30入りの楽曲は今回は伏せて発表される。平成という括りで筆者がパッと思い浮かぶのは、Mr.Children、椎名林檎、スピッツ、小沢健二 featuring スチャダラパーの「今夜はブギー・バック」辺りである。さて、まずはsyudouが選んだ個人ランキングから。
1位:Lemon/米津玄師
2位:ギブス/椎名林檎
3位:総合ベスト30入り楽曲
4位:総合ベスト30入り楽曲
5位:総合ベスト30入り楽曲
6位:総合ベスト30入り楽曲
7位:Sign/Mr.Children
8位:HERO/Mr.Children
9位:総合ベスト30入り楽曲
10位:総合ベスト30入り楽曲
11位:総合ベスト30入り楽曲
12位:KissHug/aiko
13位:行くぜっ!怪盗少女/ももいろクローバー
14位:ミュージック/サカナクション
15位:総合ベスト30入り楽曲
16位:総合ベスト30入り楽曲
17位:お願い!セニョリータ/ORANGE RANGE
18位:総合ベスト30入り楽曲
19位:supernova/BUMP OF CHICKEN
20位:総合ベスト30入り楽曲
21位:Beautiful World/宇多田ヒカル
22位:キセキ/GReeeeN
23位:手紙 拝啓 十五の君へ/アンジェラ・アキ
24位:ポリリズム/Perfume
25位:ひまわりの約束/秦基博
26位:リライト/ASIAN KUNG-FU GENERATION
27位:ないものねだり/KANA-BOOM
28位:恋/星野源
29位:白日/King Gnu
30位:総合ベスト30入り楽曲
印象としては、90年代の曲がまったくない。00~10年代のランキングだ。特にこの世代が深い思い入れを持つのは、アジカンらしい。
「我々世代にとってアジカンは王者っていうか、みんなカバーしてましたし、全員『リライト』を弾きたかった」(ハラミちゃん)
アラサー世代にとってアジカンの存在は大きい。もっと言えば、BUMP OF CHICKENとELLEGARDENの影響力のほうがもっと大きいかもしれない。明らかに、関ジャニ∞とは世代感も価値観も異なる。以下は、大倉忠義とsyudouのやり取り。
大倉 「アジカンさんもそうですけど、世代が違うんだなというのを思い知らされましたね。バンドっていうと僕たちはGLAYとか、始めるバンドが違いましたよね」
syudou 「GLAYさんやL’Arc-en-Cielさんっていうすごくカッコいいバンドがいたというのはもちろん知っているんですが、カッコいいんですけど1個上のカッコいいものって感じで、自分の世代っていう感じがあんまりなくてですね。アジカンさんは、出てきたときに『俺らの世代のロックバンドや!』っていうのがメチャメチャあって、熱狂しました」
とは言え、syudouは7位と8位にミスチルを入れている。ミスチルは00年代にもヒット曲を飛ばしていたが、GLAYのピークは90年代だったということか? ということは、2時間SPのほうにGLAY「HOWEVER」がランクインしている可能性はかなり低いと予想できる。そう考えると、逆にミスチルはモンスターだ。同じニュアンスで言うと、syudouの2位は椎名林檎だったが、本編のほうに浜崎あゆみがランクインしているとも考えにくい。
そして、1位は米津玄師である。イメージとして「Lemon」は令和かと思っていたが、厳密に括ると平成だった。
「平成という時代が米津さんそのものなんじゃないかと。91年の平成に生まれて、平成のかなり最後のほうにこの『Lemon』というヒットを飛ばして。その過程(ボカロP時代など)をずっとリアルタイムで見てきたので、自分が好きと思ってた人が平成の最後に大きな結果を出して、自分を肯定された気分になったんです。自分がいいと思ったものは間違ってなかったって」(syudou)
「米津玄師が平成そのもの」と言われるとさすがにギョッとするが、「Lemon」が平成最後の大ヒットで平成の集大成である……という考え方は面白い視点だ。でも、この放送で発表されたということは「Lemon」はベスト30入りしていないのだ。この曲が総合ランキングに入らないなら、米津は本編に入らないのか? それとも、この世代は別の曲も推しているのだろうか。
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