『関ジャム』平均年齢25.8歳の若手アーティストが選ぶ「平成ソング」でわかる、ジャンルレスと“数珠つなぎ”

“関連アーティスト”というレコメンド文化による数珠つなぎ

　続いては、ハラミちゃんの個人ランキングを。

1位：虎／ハンバート ハンバート
2位：初花凜々／SINGER SONGER
3位：総合ベスト30入り楽曲
4位：走れ！／ももいろクローバー
5位：運命の人／スピッツ
6位：総合ベスト30入り楽曲
7位：接吻 kiss／Original Love
8位：サヨナラCOLOR／SUPER BUTTER DOG
9位：ばらの花／くるり
10位：スパークル／RADWIMPS
11位：狩りから稲作へ feat. 足軽先生・東インド貿易会社マン／レキシ
12位：パンと蜜をめしあがれ／クラムボン
13位：総合ベスト30入り楽曲
14位：三月のプリズム／bonobos
15位：痛いよ／清竜人
16位：恋しくて／BEGIN
17位：ゲレンデがとけるほど恋したい／広瀬香美
18位：I wanna see you／阿部真央
19位：Memory 青春の光／モーニング娘。
20位：夜風の仕業／AKB48（Team B）
21位：ソラニン／ASIAN KUNG-FU GENERATION
22位：黒毛和牛上塩タン焼680円／大塚愛
23位：虹／フジファブリック
24位：染まるよ／チャットモンチー
25位：COSMIC BOX／YUKI
26位：Only You／ゆるめるモ！
27位：LIFE／中島美嘉
28位：今夜はブギー・バック（nice vocal）／小沢健二 featuring スチャダラパー
29位：はじまり／空気公団
30位：ハロー（終わり）／東京カランコロン

　東京カランコロン、空気公団と出てくるアーティストがかなり渋い。クラムボンやbonobos、SUPER BUTTER DOGなど好みもわかりやすい。サブカル寄りだ。今回の放送では発表されなかったが、彼女ならフィッシュマンズあたりもきっと聴いているだろう。若そうなのに、古い曲もたくさん聴いているという印象だ。

「我々の世代って大学になるとYouTube世代というか、当たり前にサブスクとかYouTubeで聴いてたので、関連アーティストという文化がすごい強くて。CDとかだとその人の似たアーティストって探せないじゃないですか？　でも、我々ってレコメンド文化というかドンドン似たのが出てくるから」（ハラミちゃん）

　昔もアーティストのルーツや関連アーティスト、プロデューサーから数珠つなぎで異なるアーティストに耳を伸ばす、知見を広げる聴き方はめずらしくなかった。しかし、そこには向学心が必要だ。YouTubeやサブスクだと、その数珠つなぎが無意識にできてしまうのは大きいだろう。

　そして、アイドルのランクインも目に付いた。ももクロ、モー娘。、AKBなどだ。

「我々のときはAKBさんが直撃世代で、クラスでAKBの誰推しっていうのが1人ずついたくらいです。“推し文化”というか、今ほど強くはないんですけど私たちの世代から“〇△推し”みたいなのが決まってきた時代で」（ハラミちゃん）

　今の若いミュージシャンのルーツを探ると、普通にAKBが入ってくるから時代を感じる。モー娘。全盛時代でさえ、大っぴらに「アイドルが好き」と口にするのははばかられる風潮だった。AKBあたりから変わってきたのかもしれない。