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日刊サイゾー トップ > カルチャー  > 新堂冬樹が語るBLと作家姿勢

新堂冬樹が新連載でBLを!? 人気作家の作品に対する姿勢と近年の出版業界について【インタビュー】

新堂冬樹から作家デビューを目指す人へアドバイス

――最近は小説投稿サイトからデビューする新人作家もいます。出版不況と叫ばれる一方で、作家志望者は依然として多いようですが、そういった方に何がアドバイスできることってありますか。

新堂:有名な格言だったと思うのですが、「誰でも人生で1作は物語を書ける」というのがあります。つまり、”自分について”です。自分のことは生い立ちを知っているんで、自叙伝は書けますよね。

 でも、作家は他者について書かないといけません。90%くらい知らないこと、知らない誰かについて書かなければいけないんですよ。

 僕の例で言えば、弁護士や獣医、ピアニストなどについて書いてきましたが、もちろんそのどれも僕は専門家ではありません。

 だけど、弁護士が登場する作品であれば、本職の方からそのリアルさに驚かれたり、ピアニストの作品であれば、「ピアノやってたんですか?」なんて聞かれたりもします。

 大切なのは、この作家は本当にピアノをやっていたんじゃないか、と読者に思わせるリアリティさを与えることなんです。それを読者に感じさせる力を身につけてください。

 それと僕の場合ですが、取材で100の情報を得ても、90は捨てます。

――90!? そんなに捨てるんですか!?

新堂:はい。メモも取らないです。

――それじゃ忘れちゃいません?

新堂:大丈夫です。メモしなくても頭に残っていることって、とても重要なことですから。

 聞いたことを1つでも多く書こうとする作家は、あまり成功しないと思います。描写が説明書きみたいになるんですよ。

 それを避けるためにも100のうち90は捨て、10で書く。そうするとオリジナリティのある文章になります。

――その考えはかなり盲点かもしれないですね。

新堂:あとは単純なことですが、書き続ける情熱、体力、根気を持つこと。書き続けなければ作家は終わりですから。

—–

 「書き続けなければ作家は終わり」と断言し、デビューから今でもヒット作を作り続ける新堂冬樹の新連載は、一体どんな物語となるのか。5月上旬から掲載開始となるその時まで、楽しみに待つとしよう。

日刊サイゾー

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にっかんさいぞー

最終更新:2022/05/11 16:30
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