見取り図コンビ間の信頼が“理不尽なムチャブリ”を笑いに変える動画
#YouTube #見取り図 #吉松ゴリラ
「おもしろいものを作る」を目標に日々切磋琢磨している若手芸人。当然彼らが同業者のYouTubeを見るとき、その目線は厳しくなる。そんな芸人間で流行る動画は、掛け値なしにおもしろいと言っていい。この企画は現役の芸人をゲストに呼び、「最近芸人が一番笑ったYouTube動画」を紹介してもらう対談企画である。
今回のプレゼンターは、芸歴15年目、インザパークの義明さん(2回め)。
見取り図ディスカバリーチャンネルは視聴数度外視!?
義明 ぼくが最近一番笑った動画は、「見取り図ディスカバリーチャンネル」の「【モリシを撒け!】リリー必死の逃走劇」です!
ゴリラ これ本当にボケのリリーさんが、相方の盛山さんをひたすら撒いてるだけの動画ですよね。
義明 そうなんですよね。リリーさんがYouTube撮影という名目で盛山さんを呼び出して、楽屋に入ってきた瞬間にダッシュで撒きにかかる。一瞬呆然とする盛山さんを尻目に、舞台は屋内から街中にまで広がり、街中を全力で逃げ回る。
ゴリラ 例えば「1時間撒けたら10万円!」とか、普通は「なぜ撒くか」という部分に理由付けされる所ですけど、ここではそこの動機はまったくなしなんですよね。本来、まったく無意味な行動に映るはずの所が、リリーさんの飄々とした雰囲気に説得力がある為、おもしろさを絶妙にはらんだ空気感で動画が進んでいく。
義明 「YouTubeに迎合して、ゴリゴリに視聴数を稼ぎにきている」というより、「見取り図さん二人が、YouTubeで遊んでる」という雰囲気。二人が楽しんでる感覚を共有できる動画に仕上がっている為、他の芸人に出せない見取り図さんならではの「カラー」が色濃く出ています。
ゴリラ 理屈ではなく感覚的に作られているようなバカバカしさがある企画で、テレビで見れない絶妙なユルさがありますよね。テレビだと何かルールというか暗黙の約束事がありますけど、そこも完全に無視してるというか。
義明 例えば「見つからないようにしながらも、完全に探索不可能な場所には逃げ込まない」とかですよね? この動画では「探索不可能な場所」どころか、時に車に乗って逃走を続ける。バカバカしい企画に対して「やり過ぎなほど、本気でやる」というギャップが、良い意味で裏切りになっています。
ゴリラ 個人的にはリリーさんが自分で勝手に逃げておいて「なんでこんなに盛山は追いかけてくるのかな?」と、平気で盛山さんの悪口を言っている所がツボでした(笑)。見取り図さんは言葉のラリーが強いイメージだったんですけど、リリーさん自身もこんなに無茶苦茶な人だったんだと。リリーさんというキャラクターが、強く感じられたんですよね。
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