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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > セックスビデオが発端のコロナ禍での争い

セックスビデオが発端の争いを描く『アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ』

同監督作「野蛮人として歴史に名を残しても構わない」も要チェック

 現在、映画配信サービス「JAIHO」にて、本作を手がけたラドゥ・ジューデ監督の2018年の映画『野蛮人として歴史に名を残しても構わない』を観ることができる。

 こちらはルーマニアの歴史の暗部「オデッサの虐殺」を再現する大規模なショーの企画を手がける女性演出家を追った内容で、なるほど人々それぞれの認識のズレや、噛み合わないやり取りをブラックコメディに仕上げる様は、今回の『アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ』に完全に通じていた。大量虐殺の再現をする内容から、2014年のドキュメンタリー映画『アクト・オブ・キリング』を思い出す方も多いだろう。

 「気に入らない、または直視したくない出来事を、別の手前勝手な持論を用いてねじ伏せようとする」という人々の浅ましさを、歴史的事実または「今」を鑑みて見せつけるのも、ラドゥ・ジューデ監督の作家性なのだろう。ぜひ、合わせて観てみて、ルーマニアに限らない、まさに日本でも他人事ではない問題を実感してほしい。

4月23日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
監督・脚本:ラドゥ・ジューデ
2021/ルーマニア、ルクセンブルク、チェコ、クロアチア/ルーマニア語/106分/シネスコ/5.1ch/英題:BAD LUCK BANGING OR LOONY PORN/字幕翻訳:大城哲郎/配給:JAIHO R-15
配給:JAIHO
C) 2021 MICROFILMRO) | PTDLU) | ENDORFILMCZ) | K INORAMAHR)

ヒナタカ(映画ライター)

「ねとらぼ」「cinemas PLUS」「女子SPA!」「All About」などで執筆中の雑食系映画ライター。オールタイムベスト映画は『アイの歌声を聴かせて』。

Twitter:@HinatakaJeF

ひなたか

最終更新:2022/04/23 21:00
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