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“ムラムラ”した漢が喰いたくなる五反田「梅林」の肉かた焼きそば

ムラムラした漢が喰いたくなる五反田「梅林」の肉かた焼きそばの画像1
(以下、写真/Yuco Nakamura)

 シュプリームのコレクションに楽曲を提供し、海外の有名音楽フェスに出演するなど、国内外で評価されてきた“エクストリーム・ミュージシャン”のMARUOSA。他方で“かた焼きそば研究家”としての顔も持ち、近年は『マツコの知らない世界』(TBS)や『新・日本男児と中居』(日本テレビ)、『たけしのニッポンのミカタ!』(テレビ東京系)といった地上波のテレビ番組にしばしば登場して注目を集めている。そんな彼が、驚愕の絶品・珍品に光を当てながら、かた焼きそばの奥深き哲学に迫る!

 けんかはよせ。腹がへるぞ。

 コロナウイルス収束どころか、新たに巨大な影が世界全体を包み始めている。

 ロシアによるウクライナ侵攻。我々には計り知れない、長くて深い思いがあるのだろうが、それでも、力をそのような方向に使うことには賛成できない。

 ちなみに、ロシアには2014年に一度、ライブで訪れたことがある。

 空港に降り立って感じたのは「暗くて不気味」。ただ、街を歩いているだけでも独特の緊張感が肌に伝わり、人々もどことなく抑圧されているような重苦しい雰囲気だった。

 しかし、各都市でライブを行うと、その鬱屈した気分を晴らすかのようなエネルギッシュさで心から音楽を楽しんでくれた。

 ライブ後にサインを求める行列が出来たのはこの国だけだ。

 ロシア各地で抗議デモが行われている映像、軍事侵攻に対する抗議だけではなく、日常に巣食う抑圧からの解放を求めているように見えた。

 さて今回、我々は再び五反田の地に降り立った。「亜細亜」以外にもかた焼きそばの名店が存在している、隠れた聖地なのだ。

 駅から徒歩5分ほど、風俗店密集地域のはずれにたたずむ白い屋根が目印だが、取材当日はビルの改装工事中。「すわ、休業中か?」と一瞬、肝を冷やしたが、店舗は営業しているようで一安心。

ムラムラした漢が喰いたくなる五反田「梅林」の肉かた焼きそばの画像2

 
 その名は「梅林(メイリン)」。

 創業は1968年(昭和43年)。芸能人のファンも多く、メディアにもたびたび取り上げられている名店だ。最近観たテレビ番組でも、女優の上白石萌音さんが梅林の五目焼そばが大好きだと発言していた。また、デカ盛りのソース焼きそばも名物で、結構な割合で注文されているらしい。

 が、ちょっと待ってほしい。

 確かに梅林の焼そばは美味い。ただ、ここのかた焼きそばのポテンシャルを知らずして梅林を語るのは、いささかもったいない。本質は細部に宿るのだ。

 ということで、満を持して来店。

ムラムラした漢が喰いたくなる五反田「梅林」の肉かた焼きそばの画像3

 一見、こじんまりとした店内だが、2階席(座敷)もあるので大人数にも対応している。しかし、ランチ時は客足は絶えず、入店できないこともしばしば。幸いにも訪問時は中休み直後だったので、すんなり入店。

ムラムラした漢が喰いたくなる五反田「梅林」の肉かた焼きそばの画像4

 メニューを拝見すると、さすが、名物ということもあって数十種類の焼きそばが軒を連ねている。どこを取っても隙が見当たらない、かつての横浜ベイスターズ「マシンガン打線」を彷彿とさせる布陣だ。

 ほかではあまり見かけない魅惑の「青菜からし」も気になるが、今回は一点突破、男気溢れる「肉」にフォーカスしたい。

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