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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 『明日カノ』箭内夢菜と女性たちのリアリティ

『明日カノ』箭内夢菜が演じる萌は共感度ダントツ? “見られている”女性たちのリアリティ【インタビュー】

“見られている”ことを前提にしたメイクやファッション、整形

『明日カノ』箭内夢菜が演じる萌は共感度ダントツ? 見られている女性たちのリアリティ【インタビュー】の画像6

――箭内さんのポジティブな考え方、とても素敵です。そういったご経験を経て、萌という役に命を吹き込んでいるんですね。

「体型を変化させる」ことのお話が出ましたけど、“見た目(ルックス)”も『明日カノ』の大きなテーマのひとつかなと思います。

箭内:そうですよね。この作品に出てくるほとんどの登場人物が、世間の目や自分のルックス、コンプレックスと必死に向き合っています。

 いま若い人は特に、自分の気持ちではなく人の気持ちを優先させて行動せざるをえなくなっているような気がします。「自分はこう思っているけど、友達はこう言ってるから」って、周りのノリに合わせないとやっていけないような。だから、メイクやファッションも「見られている」ことを前提にしたものをすごく意識しているし、彩(演・宇垣美里)のように、自分のためでなく生きていくための整形を続けている人もいっぱいいる。

 そういう風潮が繊細に描かれているところが、『明日カノ』に惹かれるファンの方が多い理由の一つだと感じます。酒井麻衣監督は、「この作品に登場する人たちの気持ちを大事にして、丁寧に描いていきたい」とおっしゃっていました。

――『明日カノ』は、特に女性の心情だったり、女性同士の関係性だったりが細やかに映し出される作品なだけに、そういった考えを持つ酒井監督が手がけられていることが重要なポイントになりそうですね。

『明日カノ』箭内夢菜が演じる萌は共感度ダントツ? 見られている女性たちのリアリティ【インタビュー】の画像7

箭内:そうなんです。酒井監督はとにかく細部にまでこだわっていらっしゃっていて、キャラクターについて、「この人のアイラインはもうちょっと濃くしてほしい」なんてところまでディレクションされているんです。あとは、萌の持ち物はもちろん、萌の部屋に置いてあるものにまで“萌らしさ”が追求されているので、ワンシーンたりとも逃さずじっくりと見ていただきたいです。

――最後に、視聴者にとってドラマ版『明日カノ』が、どんな作品になることを期待していますか?

『明日カノ』箭内夢菜が演じる萌は共感度ダントツ? 見られている女性たちのリアリティ【インタビュー】の画像8

箭内:この作品のリアルさだったり、共感できるような部分が、特に女の子たちの心にグサッと刺さってくれるといいなと思います。原作が好きな方がたくさんいらっしゃるなか、ドラマ版では実際に人が演じるわけなので、キャラクターの人間味がより増して“生きている”感も伝わりやすくなっているので、「わかる!」って強く感じていただける気がします。

 あとは……『明日カノ』を見てくださった方々が、実際にどんな気持ちになったかを逆に教えてほしいです。皆さんがどんな反応をするかがいち出演者としてすごく楽しみだし、すごくドキドキする、そんな作品です。

編集者、ライター。1990年生まれ。webメディア等で執筆。映画、ポップカルチャーを文化人類学的観点から考察する。

すがわらしき

最終更新:2022/11/24 12:18
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