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#週刊誌スクープ大賞
“消費の記憶”持つ高齢者をお手本にせよ?
スマホ脳かどうかは知らないが、少し前に、年金生活者への支援サポートとして、1人5000円を配ると、自民党の茂木敏充幹事長がいい出したが、これなど典型的なバカ発言であった。
小学生へのお小遣い程度のカネに、私を含めて、多くの高齢者から「ふざけるな」という声が巻き起こったのは当然であろう。
7月に行われる参院選の直前で、いかにも人気取りのばらまきである。また支給事務費に700億円もかかることが明らかになり、茂木幹事長はあっという間にこの案を引っ込めた。
この程度の人間しかいない岸田内閣では、落ち込んでいる日本経済を立て直すことなど、絶対できはしない。
現代で元内閣官房参与で、京都大学大学院の藤井聡教授はこう語る。
「アメリカは新型コロナで98万3000人以上の犠牲者が出ました。しかしコロナ対策として総額800兆円の経済対策をトランプ政権、バイデン政権の2ヵ年で行っています。その給付金は、国民一人あたり約200万円です。そして現在、巨額の給付金政策を行ったおかげで、6%前後のGDP成長率をたたき出している。その成長率はもちろん巨大な税収増として跳ね返ってくるのです。
それに比べて日本は現時点で1度きりの10万円だけ。これがいかに焼け石に水だったかが、よくわかるでしょう」
他の国を見ても、2021年のGDP成長率(前年比)は、ユーロ圏が約5%、イギリスが7%、中国8%、韓国4%だった。それに比べて、日本はたったの1.6%でしかないのだ。
20年4月に閣議決定された全国民一律10万円支給では、勤労世代への給付金の80%が貯蓄に回されたという。
それはなぜか? 今の若者や20代から40代は、長引くデフレでしか育ってきていないので、“消費の記憶”がないと、銀行系シンクタンク・コンサルタントがいっている。
彼にいわせれば、「それより高度経済成長もバブルも経験してきた高齢者のほうが、よほど消費マインドを持ち続けている」というのである。
若者たちや子育て世代は、街には出てもカネを使わない。それは私の身の回りの若者たちを見てもそう思う。大変質素である。
しかし、「30年の世界高齢者人口は10億人に達する。いわば日本は、未来に出現する巨大高齢者市場のフロントランナーなのだ」(現代)
シニアの消費の特徴は、3K(健康、孤独、経済)不安の解消にあるというは、東北大学特任教授の村田裕之である。
「年を重ねても病気になりたくない、“健康”でいたいとスポーツジムやゴルフにお金をかける。
会社勤めがなくなり、交際の幅が狭まってきたら“孤独”を解消するため男性の多くはカメラやオーディオ、釣り、登山用具などのコレクションを充実させる。男性がコレクションなら、女性の特徴はコネクションです。友人と高級ホテルでランチをしたり、一緒に和服を着て歌舞伎座で観劇を楽しむ。仲間と連れ立っての消費活動で孤独を癒すので、経済効果は大きい」
村田特任教授によれば、2022年はアクティブシニア市場にとって節目の年であるという。なぜなら今年は1947年生まれの団塊の世代が75歳=後期高齢者入りする年だからだ。
「後期高齢者になると、病院にかかる割合が一気に上昇し、認知症の発症率や要介護率も跳ね上がる。アクティブシニアの消費活動は、ポスト団塊世代へと変化していきます。彼らは健康維持のためにも仕事を続けることへの執着がより強い」(村田教授)
そのためにはどうするのか。
日本ベーシックインカム学会理事の小野盛司はこうせよという。
「まず、年間で国民全員に一律40万円を配れば、1年ほどでコロナ以前の水準に戻り、さらに年間80万円を配り、この配ったお金が消費に回ると、名目GDPが3.8%伸び失業率も下がります」
消費の記憶を持つ高齢者に給付し、彼らがカネの回し方のお手本を見せることで、後に続く現役世代にも仕事が生まれ、経済が動いていくというのだ。
自慢じゃないが、私はカネの使い方ならよく知っている。40万、80万といわず、500万ぐらい私に預けなさい。2分も経たないうちに5倍にして見せよう。ただし、ゼロという可能性もよくあるがね。
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