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阪神、開幕9連敗でいきなり「球団オーナーによる火消し対応」に奔走した背景

阪神、開幕9連敗でいきなり「球団オーナーによる火消し対応」に奔走した背景の画像
写真/Getty Imagesより

 プロ野球・阪神タイガースが開幕早々の緊急事態の火消しに奔走している。

 4月5日のホーム甲子園で行われた横浜DeNAベイスターズ戦は勝利したものの、その直前の3日には、読売ジャイアンツ戦に敗れて開幕から9連敗という不名誉な球団ワースト記録を更新。翌4日に藤原崇起球団オーナーが取材対応して沈静化を図ったが、火はまだ燃えている。

「選手たちは毎日必死でやっている。ファンの熱い声援に頑張ってくれるんじゃないかと期待しています」

 大阪市内で藤原オーナーは記者団にこう語ったという。

 今やファン、マスコミ最大の関心事は、矢野燿大監督を途中休養させる可能性があるかの一点。今シーズンのラストまで任せる可能性について聞かれると「当然の話。若いチームで成長の余地があると信じている」と現時点での途中解任・休養については取りあえず否定はしてみせたが……。

 プロ野球OBに言わせると「タイガースほど球団フロントが手のひら返しをした実績ある球団はないだろう」と訝しげに語る。

「最近でも、金本知憲元監督が指揮した2018年のシーズン終盤、球団フロントはメディアから執拗に『来季も続投させるのか』と問われるも、揺るぎない自信を何度も口にしていましたが、最終的には契約年数が残っているのにもかかわらず退任。しかも金本氏が申し出たのではなく球団側からの解任決議でした。あまり知られていませんが、藤原球団オーナーは監督人事権について意見をすることはできても、最終的な決議はさらに会社上層部が行うため、藤原オーナーが支持を表明したところで、今後ひっくり返ることは十分考えられるのです」(同プロ野球OB)

 それにしても9連敗のタイミングでどうして球団首脳が取材対応することになったのか。

「矢野監督が今期で退任すると表明していることから、いつ”お家騒動”が始まるか、事態が誰も読めないからです。まだ開幕10試合も済んでいない時点でオーナーがわざわざ対応すること自体が異例のことですが、その背景には、次期監督問題に着火させかねない関西マスコミを球団側がけん制しながらうまくガス抜きを図る狙いがあります」(在阪スポーツ紙運動部デスク)

 このまま少しずつでも勝利を重ねることができれば大騒ぎにはならずに済むだろうが……。

「1カ月が経っても相変わらず借金が10以上あったり、拙攻拙守が目立つ采配をしていれば今度はもっと火種が大きくなる。当然ながらストーブリーグに突入する危険性は高まる」(前出・OB)

 そもそもシーズンどころか今年2月1日の春季キャンプ開始前に監督が自ら退任時期を選手に伝えたことは、長い歴史と伝統ある阪神でさえ過去に例がない。前例のない最悪の事態が起こっても何ら不思議ではないとも思われるが、はたして……。

大山ユースケ(ライター)

1990年、千葉県生まれ。某大手メディアに勤務中の複業ライター。得意ジャンルはお笑いと酒。

おおやまゆーすけ

最終更新:2022/04/11 06:00
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