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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 「有害な男性性」を描いた映画3選

『アネット』他、今に観る意義がある「有害な男性性」を描いた映画3選

第94回アカデミー賞では有害男性性作品多数ノミネート

 余談だが、元々グレムリンは第1次世界大戦時の空軍が報告した、想像上の産物とも言われている。奇想天外かつ荒唐無稽なアイデアのようで、しっかりと実際の歴史も参照されているのだ。当時の(セクハラの被害も深刻だった)女性軍人へのリスペクトも存分に感じられるだろう。閉鎖的なワンシチュエーションの擬似体験の要素や、低予算を感じさせない画の迫力も存分にあるので、B級と侮ることなく劇場でぜひ観てほしい作品だ。

 この他にも、第94回アカデミー賞で受賞は監督賞のみに止まったものの最多12部門にノミネートされていた『パワー・オブ・ザ・ドッグ』や、作品賞・撮影賞・美術賞・衣装デザイン賞の4部門ノミネートの『ナイトメア・アリー』も、有害な男性性を描いた意義深い作品だった。

 さらに、作品賞・脚本賞・編集賞・作曲賞の4部門ノミネートの『ドント・ルック・アップ』も物事を一面的に捉えてしまうことの危険性も訴えられた内容でもあったので、やはりアカデミー賞の事件そのものを考える意義でも、観てみてほしい。『パワー・オブ・ザ・ドッグ』と『ドント・ルック・アップ』はNetflixで配信中、『ナイトメア・アリー』は劇場で公開中だ。

(C)2020 CG Cinema International / Theo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinema / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / RtbfTelevisions belge) / Piano

ヒナタカ(映画ライター)

「ねとらぼ」「cinemas PLUS」「女子SPA!」「All About」などで執筆中の雑食系映画ライター。オールタイムベスト映画は『アイの歌声を聴かせて』。

Twitter:@HinatakaJeF

ひなたか

最終更新:2022/04/11 11:00
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