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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 橋下徹語るウクライナ侵攻「ヤクザ的政治」

橋下徹語るウクライナ侵攻の「ヤクザ的政治」と「核シェア論」の是非

安倍や橋下徹の「核シェア論」と“橋下東京都知事”待望論

 このところ朝日新聞の危機が声高に叫ばれているが、日経新聞も相当内部がごたごたしているようである。

 3月29日に株主総会が開催される日経はその準備に追われているようだが、日系の内部資料によれば、日経の危機は相当深刻だと文春が報じている。

「例えば、昨年一年間の依願退職者数は五十三人。二〇一六年の三十人と比べても倍近い。さらに驚くべきは内訳で、二十代が二十四人、三十代が十八人。つまり依願退職者の実に八割が二十~三十代の若手社員なのだ。
 日経社員B氏が憤る。
『若手社員が次々に退社している原因は、職場環境の悪化にあります』」

 文春は先週号で、井口哲也常務兼編集局長が、ウクライナ戦争をめぐる戦争報道は、「Nikkeiの名前を世界に知らしめる千載一遇のチャンス」だというメッセージを社員に送りつけたことを報じた。

 この井口常務のパワハラが、環境悪化の一因のようだ。

 それだけではない。文春が入手した資料には日経社内の緊急事態を裏付ける別の数字もあるという。

 昨年の社内でのハラスメント相談件数が、毎年10件台で推移していたが、井口が編集局長に就任した19年には22件に増え、昨年はさらに増加して30件に達したというのだ。

 一人のワンマンに牛耳られている社では、真の報道などできはしないということか。元々、日経は経団連の御用聞き新聞といわれていたのだから、それが、経営などの悪化で、よりひどくなってきたということか。

 さて、今でも日本維新の会の中心人物で、テレビのコメンテーターとしてもいいたいことをいっている橋下徹弁護士。彼の思惑はどこにあるのか。サン毎が彼のインタビューを掲載している。聞き手は倉重篤郎。

 ウクライナについては。

「表向きは主権を尊重すると言い、裏では一定期間ウクライナもジョージアもNATOに入れないという密約、ヤクザ的政治がなぜできなかったのか」

  現場はキエフ包囲戦だ。

「第三次世界大戦を防がなければならないのは当然だが、ここはNATOがその軍事的なパワーを背景にロシアとギリギリの政治的妥結に乗り出すべき局面だ。(ロシアに影響力を持つ)中国を引き込むために中国にお土産を渡すヤクザ的政治も必要だ」

 この人、よほどヤクザが好きなようだ。

 このところ出てきている安倍晋三元首相や橋下の「核シェア論」については。

「今回ロシアとは戦争をしないと早々に宣言した米国の対応を見ると、本当に日本が戦争に巻き込まれた時に、米国本土が犠牲になる覚悟で米国本土にある核を撃つ姿勢を示してくれるのか。米国本土の核は使わないと早々に宣言するのではないかという疑問も出てきたのではないか。自国は自分たちで守るべきだというのがよくわかった。核についても米国に頼りっぱなしになるのではなく、責任を負う必要がある。シェアというのは責任を負うということだ。NATOと同じシェアは無理だと思うが、例えば、米国の戦略原潜をきちんと平時から定時寄港させ、それをアナウンスするなど方法はいろいろある」

 維新が握る大阪府と読売新聞大阪本社が包括連携協定を昨年12月に結んだ。現場の記者の取材の自由を奪うものだとの批判があるが。

「新聞社と自治体が連携することは他の事例でもあるようだ。ただ、政治・行政権力とメディアが一体になったように有権者や読者が感じるようではまずい。そこに不正がなくても、不正があるように感じられてしまうことが、メディアの信用性を害する。メディアの力の源泉は国民からの信用だ。最後は読売新聞の購読者が購読を止めるか、国民が批判の声を上げるか、判断することになろう」

 東京都知事を狙っているといわれることについて。

「そこは野党の躍進にとっては大きいですね」

 一部には橋下待望論があるが。

「僕は無理。東京では僕みたいなスタイルは受け入れられない。また野党もいきなり都知事を狙うのではなく、周辺中核都市くらいをまず獲らないと。いきなり本決戦ではダメだ」

 インタビュー後、倉重はこう書いている。

「橋下氏の論理的かつ論争的な問題解決能力の高さである。ウクライナの打開策から日本の核政策に至るまであらゆる課題に独自の『解』を持っている。意外とリベラルなバランスもある。それなりに現実的でもある」

 評価するところはあるとしているが、

「ただ、彼の掲示する『解』のベクトル(方向性)には、賛成できない。非核三原則については、唯一の被爆国という立場から、なお堅持すべきだと思うし、経済政策も、資本主義的パワー全開すべき論は意見を異にする」

 私は、核シェア論などは論外だと思う。プーチンという狂気のような人間が出てきただけで、核抑止論は吹っ飛んだではないか。

 核で核を抑えることなどできるはずがない。ましてや、アメリカの核をシェアするなど、論外である。この程度の稚拙な考えを支持する人間が、ウクライナ戦争以後、増えているという世論調査があるが、何も考えない有象無象たちで、危険極まりない。

 ここは倉重と一致する。「左の橋本徹が欲しい」。この程度のことをいえる人間さえも野党にはいないというのは、残念というよりしかない。

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