東野幸治、吉本興業から絶大なる信頼を得る“ノンポリ”力
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吉本興業傘下の新しいBSチャンネル「BSよしもと」が3月21日に開局した。最初に放送された番組『BSよしもと開局記念 チーキーズ a GoGoGo! 6時間スペシャル』でメインMCを務めたのが、東野幸治だ。
日本全国47都道府県を拠点に活動する“住みます芸人”が、各地の名産やおすすめスポットをプレゼンし、No.1を決めるという同番組。6時間の生放送というタフな状況で、東野は見事な大立ち回りを見せた。
「まず、生放送なので時間がない。そんななかで、全国から集った住みます芸人が、前へ前へとアピールしていくるわけです。それを仕切るだけでも大変ですが、東野さんはイチイチ芸人たちのアピールに乗っかって、全員がオイシくなるように、しっかり盛り上げていました。テレビ慣れしていない住みます芸人たちを相手にするのは、なかなか大変だったと思いますよ」(お笑い事務所関係者)
会社の名前がチャンネル名になっている「BSよしもと」。吉本興業にとっては、メンツをかけた失敗できない事業である。その一発目の番組任されたということで、東野幸治がいかに吉本から信頼されているかがうかがえる。
「東野さんは、吉本の重要な“社内案件”の仕事が多いことでも知られています。吉本がなんらかの新サービスを始める際に、東野さん関連のコンテンツが組み込まれていることがよくあるんです。というのも、東野さんは、とにかく吉本芸人をうまく転がすことができる。コロナ禍で芸人がどうなっているかを直接電話して確かめる『吉本芸人生存確認テレフォン』という動画コンテンツがあったんですが、それも東野さんがMC役でした。吉本興業にとっては芸人そのものが重要なコンテンツであり、その面白さを最大限に引き出すのが東野さん。そういう意味で、東野さんは吉本から絶大なる信頼を得ています」(同)
吉本興業の根幹となる“芸人”というリソースを見事に活かすことができる東野。吉本興業が信頼するのも納得だが、その芸人スキル以外にも東野が重宝される理由があるという。
「東野さんは、基本的に仕事を選ばない。あまり“ポリシー”を持たないタイプで、制作サイドや吉本のオーダー通りに仕事をこなすんです。だから、扱いやすいという側面もあると思います」(テレビ局関係者)
昨今、吉本興業と日本維新の会との“近すぎる関係”が問題視されることも多いが、吉本興業は大阪市と“市民サービスの向上および地域の一層の活性化”を目的とした包括連携協定を締結。大阪市におけるさまざまな事業に吉本芸人が駆り出されている。さらに在阪テレビ局では、吉本芸人たちが多く出演する番組に、維新の会の吉村洋文・大阪府知事や松井一郎・大阪市長が頻繁にゲストとして呼ばれ、“維新寄り”の内容が放送されることも多い。
そんななか、今年元日に放送された東野とブラックマヨネーズ吉田敬MCの『東野&吉田のほっとけない人』(毎日放送)では、日本維新の会の元代表・橋下徹氏、吉村知事、松井市長がゲスト出演した。しかし、その内容が政治的中立性に欠いているのではないかと問題視され、毎日放送は社内調査を実施した結果、<政治的公平性に対する認識が甘く、バランスのとり方が極めて不十分だった>と問題のある内容だったことを認めた。
「吉田さんは以前から“維新寄り”の意見を発信することが多いんですが、東野さんは必ずしもそうではない。でも、だからといって“反維新”の意見を発信することもなく、あくまでも“ノンポリ”というイメージで、与えられた仕事は確実にこなしていく。吉本としては、そういう東野さんだからこそ、維新の会の“プロパガンダ”的な番組のMCに起用したのかもしれません。吉田さんひとりでは難しいけど、無思想の東野さんがいればどうにかバランスも取れるし、政治的な色合いも薄くなる。吉本としては、そういった東野さんのスタンスを上手に使っているようにも見えます」(同)
芸人の面白さを最大限に引く出すことができるうえに、思想を絡ませることなくオーダー通りの動きができる東野幸治。吉本興業にとっては、これほどまでにありがたい芸人はいないだろうが、そんな東野が“悪用”されないことを祈りたい。
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