トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 「お笑い第七世代」窮地!?

「お笑い第七世代」窮地!? 元芸人が提案する“地方局出演のススメ”

地方局で地肩を作るメリット

 地方のテレビ局は潤沢な資金があるわけではないので、キー局で活躍するタレントを使うことが難しい。なのでどうしても地方に根付いているタレントを起用することが多くなる。僕も芸人をしていた頃、何度かそういうタレントの方とお会いしたことがあるが、やはりキー局に出ているタレントと比べると、どこか一般の人に近く、芸人のように笑いが起こせる人は少なかった。それなので儲けは度外視し、地方局に激安なギャラで出演させてもらうのだ。

 そうすればテレビカメラやテレビ番組自体に慣れることができ、芸能人としてかなり成長することができる。しかも地方だと冠番組を持てる可能性が高いのでMCとしてのスキルも磨ける。芸人なら誰しも最終的にMCがやりたいと思っているはず。この経験が役立つのは間違いない。

 そしてもうひとつ地方局ならではの良さがある。それはスタッフさんだ。これは僕が経験した個人的な感想だが、地方局のスタッフさん、特に番組を作るディレクターさんは面白いことに飢えている人が多い。どこかの番組で見たような番組や企画ではなく、斬新でオリジナリティ溢れる企画をやりたがっている人が多々いるのだ。

 そういうスタッフさんが必要としているのは一般人に近いタレントではなく「芸人」だ。お互い手探りになる可能性はあるが、一緒に成長し、その番組が人気になればイベントをしたり、曲を出したりと、キー局でひな壇に座っている以上の経験を得ることが出来る。YouTubeで目先の大金を手に入れるのも良いが、将来MCをやっている自分たちを見据えて今すぐマネージャさんへ直談判し、地方へ繰り出してほしい。

 実力さえ身につけていれば、キー局から呼ばれたときのチャンスを必ず手にすることが出来る。かつての大泉洋さんのように。

 頑張れ若人よ。負けるな若人よ。

 あっ……大泉さんは芸人じゃなかった。

檜山 豊(元お笑いコンビ・ホームチーム)

1996年お笑いコンビ「ホーム・チーム」を結成。NHK『爆笑オンエアバトル』には、ゴールドバトラーに認定された。 また、役者として『人にやさしく』(フジテレビ系)や映画『雨あがる』などに出演。2010年にコンビを解散しその後、 演劇集団「チームギンクラ」を結成。現在は舞台の脚本や番組の企画などのほか、お笑い芸人のネタ見せなども行っている。 また、企業向けセミナーで講師なども務めている。

Twitter:@@hiyama_yutaka

【劇団チーム・ギンクラ】

ひやまゆたか

最終更新:2022/03/15 08:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画