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東京五輪二冠の水泳・大橋悠依 プロ転向ではじくソロバンと予想される“茨の道”

東京五輪二冠の水泳・大橋悠依 プロ転向ではじくソロバンと予想される茨の道の画像1
大橋悠依選手(Getty Images)

 昨年の東京五輪の日本選手団で、MVP級の活躍をしたのが競泳の大橋悠依。2つの金メダルを獲得して一躍国民的スターとなった彼女が、さらなる高みを目指して新たな挑戦へと進んだ。3月1日、“プロスイマー”への転向を発表。商業活動が大幅に緩和される。

「基本的にアマチュアの競泳は、日本水泳連盟が選手の肖像権を管理しますが、五輪や世界選手権でメダルを取ると、肖像権を自分で管理する道が選べます。これまで男子では北島康介や萩野公介などがプロ申請を行いましたが、女子では初めてです。

 プロになれば、これまで連盟が払っていた遠征費は自腹になりますが、スポンサーを自分で探して収入を得ることが可能になります。大橋はその美貌から五輪後に芸能界入りも噂されたほどで、スポンサーが殺到するのは確定的。萩野は億単位の契約を結びましたが、同等かそれ以上の契約も期待できます」(週刊誌運動担当記者)

 池江璃花子とともに日本女子競泳界をリードする大橋。3月1日から5日まで、6月に開催される世界選手権の代表選考会が行われたが、こちらの結果は芳しくなかった。400m個人メドレーで3位に終わると、200m個人メドレーも2位と、金メダルを取った両種目で国内のライバルに完敗。規定により世界選手権の代表切符は掴んだが、レース後には涙を流した。

「女子競泳は10代から活躍する選手が多く、20代前半で引退する例もザラ。大橋は頭角を現したのが遅く、26才ならまだまだ伸びしろがありますが、“五輪疲れ”はあるでしょう。何しろ自国開催、しかも1年延期という状況でしたから。

 大橋と同じくプロの道を選んだのが、萩野公介や体操の内村航平ですが、難しい問題はプロになる時期です。例えばプロ野球なら、入団前から数千万円の契約金が貰えますし、ゴルフやテニスは大会で勝てば賞金が入ります。しかし水泳や体操は、五輪で金メダルを取ってからようやくプロになるので、プロになってからの方が強いとは限らない。プロになって収入は増えても、試合に負けて“プロのくせに”と批判に晒されるケースが見受けられます。絶望的なスランプに陥った萩野はその典型です。

 世界選手権代表決定のニュースを見ても、今の競泳界で真っ先に名前が挙がるのは大橋。注目が集まるのも圧倒的に彼女でしょうから、そのプレッシャーに押し潰されないことを祈るばかりです」(スポーツジャーナリスト)

 五輪ではとびきりの笑顔を見せた大橋だが、6月の世界選手権でもまたその姿が見たい。

石井洋男(スポーツライター)

1974年生まれ、東京都出身。10年近いサラリーマン生活を経て、ライターに転身。野球、サッカー、ラグビー、相撲、陸上、水泳、ボクシング、自転車ロードレース、競馬・競輪・ボートレースなど、幅広くスポーツを愛する。趣味は登山、将棋、麻雀。

いしいひろお

最終更新:2022/03/09 07:00
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