「二十世紀最高のスパイ」ゾルゲに憧れたプーチン大統領が抱える闇と行く末
#週刊誌スクープ大賞
新冷戦時代――アメリカvsロシア、中国という構図
お次もプーチンもの。ニューズウィーク日本版で、グレン・カール(ニューズのコラムニスト、元CIA工作員)が、プーチンがウクライナの次に狙う標的というテーマで書いている。
プーチンはどのような戦略を追求しているのか? その戦略は4つの大きな要素で構成されていると、彼はいっている。
「第1に、プーチンは国際関係をゼロサムゲームと見なしていて、ある国が利益を得るためには他の国が犠牲を払わなくてはならないと考えている。この考え方によれば、互いの利益のために妥協しようと主張する政治指導者は、嘘つきか、愚か者だということになる。
第二に、ロシアの影響力圏を西方に拡大させたいと考えている。この一帯に位置する国々は、1991にソ連が崩壊するまではロシアの支配下にあった。
第3に、NATOの弱体化を一貫して目指してきた。NATOはロシアの存立を危機にさらす脅威であり、アメリカがヨーロッパを牛耳る口実だと考えているためだ。(中略)それに対抗するために、プーチンはロシアの情報機関を動かして、NATO諸国の選挙を混乱させることを目的に大々的な秘密工作を行ってきた。加えて、米欧の間にくさびを打ち込むことも目指している。
第4に、ロシアを世界の大国の座に復帰させたいと考えている。そのために、ロシアの影響力を世界に拡大させると同時に、アメリカの力をそごうとしてきた。
では、今後どのような展開が待っているのか。(中略)プーチンは今後、バルト3国への圧力を強めるかもしれない。ロシアの飛び地領であるカリーニングラード(ポーランドとリトアニアに挟まれている)の脆弱性をアピールしたり、これらの諸国が国内のロシア系住民を不当に扱っていると非難したりして、秘密工作によりこれらの国の不安定化を図る可能性はある。1930年代のナチス・ドイツのアドルフ・ヒトラーさながらの主張だ。
しかし、もしプーチンがバルト3国で緊張を高めれば、ロシアとNATOの間の戦争が――第3次大戦が――始まる危険性が今以上に高まる。ジョー・バイデン米大統領とNATOの指導者たちは、NATO加盟国であるバルト3国を守るために戦うことを明言している。(中略)
プーチンのウクライナ侵攻により、91年のソ連崩壊後に形づくられた国際秩序は崩れ去った。世界は、再び20世紀後半の冷戦期のような二極化の時代に戻ろうとしている。2つの勢力が互いの主張を拒絶もしくは誤解する世界で、私たちはまた生きることになるのだ」
新冷戦時代という言葉が、メディアで使われるようになった。だが、今度の冷戦はアメリカ対ロシアではない。アメリカ対ロシア・中国という図式になるのではないか。
中国ともロシアとも多少パイプのあるうちに、少なくとも中国との関係改善は喫緊の課題であろう。さもなければ、大国同士の冷戦の中で、存在感を失い、アジアの孤島になるしかない。
田中聖を追い詰めたジャニーズという閉鎖性
ここからはガラッと変わって芸能物が3本。まずは文春から。2月15日の昼、大阪市内のフレンチレストランに現れたのは漫才コンビ・テンダラーの浜本広晃(48)。
席に通された浜本は人待ち顔で窓の外を眺めていたという。
午後0時半、隣にやってきたのは女性。浜本が目を細めると、女性もまた破顔したそうだ。関西屈指のグランメゾンでのランチは約2時間におよび、店を出た2人は、互いの指を絡ませた恋人つなぎで身を寄せ合い歩き出した。
この日48回目の誕生日を迎えた浜本が共に過ごした女性は妻ではないという。
文春が浜本を直撃しようとしていたら、浜本の姿が消えたという。コロナに罹患したというのだ。浜本の自宅療養期間が明けた2月27日、愛車に乗り込み、とあるカフェに出かけた。車から降りたところを直撃。
――週刊文春です。
「ぼ、僕ですか? ぼ、僕ですよ?」
――A子さんとの関係は、
「友達ですけど……」
――男女の関係ではない?
「……一旦、座らせてもらっていいですか」
――遊びの関係ですか。
「それはないです。遊んでいるつもりはなくて、結構真摯に……」
所属している吉本興業は、A子との不倫関係は「事実です」と認めたという。どうやら不倫から次の段階に進みそうな気配だが、彼の妻がどう考えるか。まだまだ針の筵の生活が続きそうである。
さて、ジャニーズ事務所はご難続きである。2月24日、元KAT-TUNの田中聖(36)が覚せい剤取締法違反容疑(所持)で逮捕された。
田中は1985年11月、5人兄弟の次男として千葉県内で生まれた。彼がジャニーズ事務所に入所したのは、12歳の頃。当時を知る中学時代の同級生がこう明かしている。
「隣の中学の子から『聖君に渡して』と手紙を手渡すように頼まれたこともあるほどモテモテ。初体験は中一で、卒業までに四~五人は経験したと話していた。芸能活動については『タッキー(滝沢秀明)が怖いんだよね。上下関係が大変だよ』と語っていました」
田中はアイドルの枠に収まらなかったようだ。2013年9月、西麻布で会員制バーを経営していたことがジャニーズ事務所のルール違反行為とみなされ、グループを脱退。当時、田中と交際していたA子が話している。
「店を畳むときは『信じていた身内に裏切られた』と落ち込んでいた。借金を抱え、持っていたベンツも売った。みるみる精神的に病んでいき、『首をU字型の機材にうつぶせではめ込み、睡眠薬を飲んで眠れば、頸動脈が締め付けられるだけで苦しまなくて死寝る』って、一番楽で確実に死ねる方法について語っていた」
田中が大麻取締法違反の疑いで逮捕されたのは、それから約4年後のことだった。
「逮捕後は実家で暮らし、YouTubeの配信で月五十万円は稼いでいた。でも、ある時期を境に人が変わったようになってしまった」(A子)
田中の生活が暗転したのは、コロナ禍でライブ活動が中止になった2020年夏ごろのことだった。
「自慰行為をしている自撮り動画を連日送りつけてくるようになり、そのうち彼は〈自粛期間で家から出れないから家で改良します〉とLINEで宣言。それから肛門にバイブを突っ込む“新作”が続々と届くようになった。自身の“闇”を和らげる自傷行為だったのかもしれない」(同)
奇行の果てに行き着いたのは薄暗い塀の中だったと文春は書く。
田中が精神的に追い詰められていったのも、ジャニーズ事務所という閉鎖的な“空気”が関係しているのではないか。そう想像するのだが。
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