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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 世界は映画を見ていれば大体わかる  > ラジー賞2022にブルース・ウィリスの全作品がノミネート!!
世界は映画を見ていれば大体わかる#33

ブルース・ウィリス突然の引退― 今年ラジー賞に出演全作品ノミネート

ラジー賞2022にブルース・ウィリスの全作品がノミネート!!2作品先行レビューの画像1
『コズミック・シン』U-NEXT 公式サイトより

 あのブルース・ウィリスがまさかの引退表明! 先日のアカデミー賞の前日に発表されたラジー賞でブルース・ウィリスの全作品が「2021年公開作のブルース・ウィリスによる最低演技賞」にノミネートし、当然最低演技賞を獲得していました……。

 というか最近何やってたんだ…?ってことで、ラジー賞ノミネート作をいくつかご紹介した記事を再掲載いたします。

 2月8日にノミネートが発表された米アカデミー賞。日本から『ドライブ・マイ・カー』が主要部門4つにノミネートの快挙に世間が湧いている。対抗馬がどれもこれも強烈すぎる作品たちなので受賞は中々難しいと思いますが……。

 とはいえ筆者が注目するのはそちらではなく、アカデミー賞の前日に発表される、最低映画を決めるラジー賞のほう。こちらも今年は「役者が音痴」「テーマが皆無」とボロクソ評価の故ダイアナ妃のスキャンダラスな部分にだけ注目したミュージカル『ダイアナ ザ・ミュージカル』、ヒッチコックの名作『裏窓』の安易なパクリと酷評まみれの『ウーマン・イン・ザ・ウインドウ』、マイケル・ジョーダンがバッグス・バニーと共演した映画のくだらない続編『スペース・プレイヤーズ』……と最低映画が目白押し。

 そのほかに今年は特別カテゴリが創設。2021年になんと8作品が公開されたブルース・ウィリスの全作品が「2021年公開作のブルース・ウィリスによる最低演技賞」としてノミネート。『アメリカン・スィージ』『エイペックス』『コズミック・シン』『デッドロック』『フォートレス』『ミッドナイト・イン・ザ・スイッチグラス』『アウト・オブ・デス』『サバイバル・シティ』…ウィリスはどれかひとつ、必ず受賞する。100%の確率!

 この8作品、駄作判定されるほどなので日本でもほとんど公開されてません。一部「未体験ゾーンの映画たち2022」枠で配信しているものもある(あった)ので、予習のためにもご紹介していきましょう。

ウィリスの出番ほとんどなし!題名も微妙な『サバイバル・シティ』

 まず『サバイバル・シティ』。こちらは2月末から開催される『未体験ゾーンの映画たち2022』にて上映される予定ですが、残念ながらU-NEXT「未体験ゾーンの映画たち2022」枠での配信は終了してしまっています。

 キャル(スウェン・テメル)とデヴィッド(ウィリス)、二人の刑事は長年麻薬組織の捜査に携わっていたが、取引現場を押さえるためにキャルが暴走。デヴィッドは腹を撃たれ、捕まってしまう。逃亡した麻薬ディーラーを追跡したキャルは一軒家に飛び込む。そこには元軍人のエリック(チャド・マイケル・マーレイ)が居た。エリックは愛する妻と娘を交通事故で亡くして以来、引き籠っていた。彼は刑事と悪党の争いに巻き込まれてしまう。

 麻薬組織に捕まったデヴィッドは処刑のため、一軒家に連れてこられる。キャルとエリックは絶対不利の状況の中、逆襲できるのか?

 この映画、田舎の農場が舞台だから、どこにも「シティ」なんか出てこない! 原題は『Survive the Game』なのに。海外版ポスターはウィリスとエリック役のチャドが大写しになっていて、相棒の存在が消されている。しかも本編ではウィリスの出番はほとんどない。

 悪党は町のチンピラよりも頭が悪く、倉庫に隠れている刑事を複数で襲撃するんだけど、ひとりは銃を持たずにやってくる。

「銃はどうした?」
「え?持ってねえよ」
「銃もなしでどうする?」
「大丈夫だよ」

 その後、こいつは素手の刑事にあっさり返り討ちにあう。

 刑事を車で追跡する悪党は、銃撃しようとしてうっかり拳銃を車内に落としてしまい、拾い上げた瞬間に車が相手の車に衝突、うっかり自分の頭を撃ってしまう(アホか)。

 終始こんな感じで話が進むので、緊迫感は欠片もない。ウィリスは腹を撃たれているというハンデをものともせず、相手をひねり潰すし……さすがダイ・ハード!

 そしてこの映画、何が凄いって製作総指揮と称して21人の名前がクレジットされている。映画の出演者よりも多い! 21人で一体何をしてたんだ!船頭多くして船山に上るというやつか。

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