『関ジャム』“夜”の名曲特集! シティポップの最高峰、松原みき「真夜中のドア」
#音楽 #関ジャム
2月27日放送の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)が行ったのは、「プロが選んだ夜の名曲特集」であった。
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— 関ジャム完全燃SHOW(テレビ朝日)@kanjam_tvasahi) March 4, 2022
いろいろと思い浮かぶ。この企画に際して番組がBGMに選んだのは、エリック・クラプトンの「ワンダフル・トゥナイト」だ。定番曲としては、ピチカート・ファイヴ「東京は夜の七時」やOriginal Love「夜をぶっ飛ばせ」、フラワーカンパニーズの「深夜高速」、岡村靖幸の「カルアミルク」等もある。『関ジャム』だけに、キリンジの「エイリアンズ」が選ばれる気もする。
歌詞ではなく音で夜を感じさせてほしい
正直、微妙な選曲もあった。タイトルに「夜」というワードが入っているだけじゃ、夜感は覚えない。歌詞に「夜」が出てきたとしても、チューリップ「心の旅」やベイ・シティ・ローラーズ「サタデー・ナイト」で夜をイメージすることはない。夜の持つ暗さやロマンティックさなど、文字ではなく音で夜を感じたいのだ。そういう意味で、SMAP「夜空ノムコウ」やSuchmos「STAY TUNE」からは文句なしに夜を感じる。
そんな中でパッと耳を引いたのは、作詞家・いしわたり淳治が選んだ井上陽水「最後のニュース」であった。『筑紫哲也 NEWS23』(TBS系)のエンディングテーマで、「やっぱり、陽水ってスゴい!」と思わせてくれた1曲。1989年リリースだが、古さはもちろん感じない。それどころか、さまざまな地球上の時事問題に思いを馳せ、しかし答えは出ないという歌詞世界は今の夜にこそ合う。他に陽水の夜曲といえば、「背中まで45分」も外せないだろう。
音楽プロデューサー・松尾潔が選んだのは、m-flo「come again」だ。これが20年以上前の曲という事実にめまいがする。やはり今聴いても古くないし、今聴いてもオシャレソングだ。以前、藤井風が公開した「come again」のマッシュアップ動画も驚異的な完成度なので、興味のある方は視聴していただきたい。
鈴木雅之、吉田美奈子ら“夜ボイス”の持ち主たち
続いて松尾が挙げたのは、鈴木雅之の「Misty Mauve」。歌うのは圧倒的な“夜声”の鈴木であり、作曲は山下達郎。そして、曲に不倫のテーマを盛り込みたがる竹内まりやが作詞を担当した、最強の布陣による夜曲だ。
「もう、声質が圧倒的ですよね。極端に言うと、『おはよう』って言っても夜の場所に帰ってきた人みたいな、芸能界じゃないですけど」(松尾)
声質が圧倒的だし、見た目も圧倒的。ちなみにこの日、『関ジャム』の裏で放送された『The Covers』(BSプレミアム)に鈴木は出演、キリンジの「エイリアンズ」を歌っていたのは不思議な因果だ。向こうの局でも、夜感はバリバリだった。
この流れで松尾が挙げたのは、吉田美奈子の「頬に夜の灯」。彼女こそ、夜に合う曲だらけだ。というか、シティポップそのものが都会の夜にぴったりである。
“キング・オブ・夜ボイス”鈴木雅之と“クイーン・オブ・夜ボイス”の吉田美奈子を「夜グループ」とカテゴライズした松尾。そんな、夢グループみたいに言わなくても……。というわけで、以下のミュージシャンたちが松尾認定の“夜ボイス”である。
・鈴木雅之
・吉田美奈子
・井上陽水
・玉置浩二
・久保田利伸
・徳永英明
・田島貴男(Original Love)
こんなふうに挙げられると、痺れる。夜グループは全員好きだ。夜ボイスがどストライクすぎて驚く。実際に楽曲として紹介されたのは、“夜のモンスター”玉置浩二がメンバーの安全地帯「ワインレッドの心」、“夜の吟遊詩人”徳永英明の「レイニーブルー」、“夜の放浪画家”田島貴男(Original Love)の「接吻 -kiss-」、“夜の狩人”久保田利伸の「Missing」であった。もう、好きな曲ばっかり! 要は、ソウルバラード系ということ? このラインなら、角松敏生や崎谷健次郎、林田健司、米倉利紀も入ってくるだろうし、洋楽だとジョン・メイヤーがバッチリだ。あと存在自体が夜といえば、浅川マキや中島美嘉もこの系譜に入るだろう。こうなると、“朝の声”は誰で“朝の曲”といえば何があるかも気になってきた。
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