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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 『関ジャム』でまふまふが独白

まふまふ、『関ジャム』“歌い手”特集で独白「米津玄師みたいに名前を変えたい」

まふまふとそらる、“歌い手”界の布袋と吉川?

 今回の放送でまふまふは、米津の名前をやはり口にしている。まふまふは大学時代のあだ名が「まふまふ」で、その名前のまま適当に歌い手活動を始めたことを後悔しているそうだ。

「(名前を)変えたいです! 間に合いませんか? ニコニコ動画でハチさんという人がすごく人気だったんです。米津玄師として名前を変えて、しかも本名で。『ズルいな!』って。『カッコよすぎないか!?』と思って」(まふまふ)

 確かに、歌い手の名前は妙に特徴的なものばかりだ。でも、今だったら変えられるタイミングなのでは? 米津のように才能があれば、本名&顔出しでもきっと成功できる。まあ、米津並みの才能というのがとんでもない話だし、そもそも「米津玄師」という本名がカッコよすぎるが……。

 ちなみに、まふまふがオリジナル曲作成を始めたのは小学生時代。携帯電話の着メロ機能を使っての挑戦だったそうだ。これは意外! 着メロ全盛時から計算するに、若くは見えるがおそらく彼は30代である。てっきり、20代前半くらいだと思っていた。
 
 そんなまふまふは、歌い手ながらオリジナル曲の投稿を2013年よりスタート。そこには熱い思いがあったそうだ。

「(歌い手の世界は)始めは子どもの遊び場で『自分、こんな歌を歌えるよ』を手作りでやって、それを見てもらう。そこにお金は発生しない世界だったんですけど、それが人気になると『商売になる』と思う外部の方々がくるんです。曲とか動画がお金のかかるものになっていくんですね。いきなりスゴい映像とか。そうなればなるほど、新しい子が入ってきづらくなる」(まふまふ)

 いろいろな見方があるが、ニコ動が廃れたのはそれが理由ではなかった気がする。やっぱり、無料で快適に世界の動画が見られるYouTubeの存在が大きかった。マネタイズできるのもYouTubeのほうだった。皆が活動場所をYouTubeへ移し、それと同時にニコ動は閑散となった……という流れがあった記憶だ。

 何にせよ、危機感を覚えたまふまふは行動を起こす。

「『歌ってみた』はボーカロイドに依存するものだった。ボーカロイドが存在しないと、『歌ってみた』は存在しない。このままだと歌い手文化がなくなっちゃう。だから、自分自身もオリジナル曲を作って歌い手個人の力で自立しないと、このままだと廃れちゃうなと思って、そらるさんや歌い手のみんなと『これからは歌い手も自分で曲を作っていかないといけない』っていう話をして」(まふまふ)

 それって、つまりシンガー・ソングライターなのでは? もはや、歌い手という領域ではない。ただ、ボカロPに頼るより自ら曲を作ったほうがマネタイズできたのは事実だったと思う。

 そして、2016年にまふまふとそらるは「After the Rain」なるユニットを結成する。“歌い手”界においてはスゴいマッチアップだそうだ。その衝撃をsyudouが解説した。

「すでにメチャメチャ人気あったお2人がまさかタッグ組むってことで、布袋(寅泰)さんがCOMPLEX組むくらいの衝撃が当時あって」(syudou)

 これはまた、おじさんたちがピキッとなりそうな例えを……。というか、26歳のsyudouがよくCOMPLEXなんて存在を思い浮かべたものである。

歌い手文化は“変わったもの”という対応をされてきた

 番組エンディングで、まふまふは『関ジャム』に対する印象を口にした。

「自分たちのことを知らない状態で自分たちと接するとき、普通、もっと“変わったもの”がきたような対応をされてしまうことがあるんですけど、全然そういうことがなくて。僕の抱く、ずーっと上の上の存在にいる芸能人の方々のイメージと全然違って。こんなに優しくあったかいんだなと思って、本当に嬉しかったです」(まふまふ)

 言葉を選ばず言うと、ニッチなものや文化に慣れている点も『関ジャム』のよさだと思う。

 繰り返すが、すでに大勢のファンが付いた“歌い手”文化だ。もはや、エンタメ界は無視できない文化である。しかし、今回の放送では歌い手の人生年表を追っただけで、音楽的な話がほとんど出てこなかった印象。音楽的に掘り甲斐がある昨年のボカロP特集とは、そこが違った。難しい。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2022/02/27 20:00
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