『ザ・ノンフィクション』“山奥ニート”の出産・子育てに密着、あの婚活女性回以上にスゴかった?
#ドキュメンタリー #ザ・ノンフィクション
今年1月、婚活に励む30代女性を取り上げ、大きな話題になったばかりの『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)。結婚相談所に登録する婚活女性・ミナミさんにネットは騒然としたばかりだが、20日放送の同番組も話題になった。
20日の放送の舞台は、和歌山県の奥深い山の中。最寄り駅から2時間という限界集落に、20代から30代の男女約10人が住むシェアハウス『共生舎』があり、そこに密着したものだ。住民は、自らを「山奥ニート」と称し、社会や家族とのつながりから離れる道を選んだ者たち。シェアハウスには緩やかな時間が流れていたが、それを揺るがす事件が起きる。住民のアツシさんとモモコさんが結婚して、モモコさんが妊娠。やがて幼子を連れて共生舎に戻ってきたのだ。
「モモコさんが妊娠すると、アツシさんは病院や通学などを考えて、共生舎を出ることを考え始めますが、モモコさんは『(共生舎で)子どもを育てられたら楽しそう』『どんな子になるか楽しみ』と言い、共生舎に留まることを主張します。彼女は両親とうまく関われず、『血の繋がっていない他人が周りにいてくれた方が人間らしく振る舞える』のが大きな理由のようです。
ただ、共生舎の住民は、進学校に通って引きこもりになったり、教師になろうとして挫折したり、超ブラックな環境で働かされて心身ともに追い詰められたりと、何らかの事情を抱えた人ばかり。他人の人生に踏み込みすぎないのが共生舎のルールですが、モモコさんは周囲の了解も得ず、『子育ては大変だから、面倒を見きれない分は、他の住人にも見てもらえるかな』『10人もいれば誰かしらヒマな人がいるから』と、楽観的な様子です」(テレビ情報誌記者)
この限界集落には中岡さんという80代の女性がおり、共生舎のことを何かと気にかけてくれるが、モモコさんは中岡さんも頼りにしているようだ。
「中岡さんが共生舎にやって来ると、モモコさんは『(赤ちゃんの)お風呂、誰か手伝ってくれる人いるかな?』『やっていただけるんだったら……』と言い、中岡さんに娘の沐浴をしてもらいます。そんなモモコさんの子育てが中岡さんには心配でならないようで、共生舎を後にすると、中岡さんはハンカチで目元をおさえて涙を流していました」(同上)
もちろん、初めての子育ては誰もが不安だらけ。モモコさんは産後の肥立ちが悪かったこともあるし、産後うつを防ぐためにも、子育てに周囲の手助けを求めるのは大事な姿勢だ。しかし、視聴者の感想には厳しいものもあり、5ちゃんねるの実況スレッドには1万件近くも書き込みが殺到した。
今回の「山奥ニート」回、そして以前の婚活女性回もそうだが、なぜ『ザ・ノンフィクション』はここまでネットユーザーの心に刺さるのか? ネットニュース編集者はいう。
「一言でいうと、『予定調和ではないから』でしょう。ドキュメンタリー番組というと、出演者がどれだけ苦しんだり悩んだりしても、何か立ち直るきっかけを掴んだり、最後は感動的に終わるものばかり。ですが『ザ・ノンフィクション』は、しばしば何も問題が解決しないままエンディングを迎えます。また、5ちゃんのヘビーユーザーは男性が多いので、女性にはどうしても厳しい見方をする傾向も。物議を醸すような女性が登場すると、どうしても書き込みが増える傾向があります。
今回の場合、モモコさんが娘に『華代』と名付けたのも大きなポイントでした。華代という名前は、集落に住む中岡さんの名から一部を頂いたものでしたが、そのことを聞かされた中岡さんは強いショックを受け、“赤の他人”の子どもに責任さえ感じ始めます。そんなドラマティックなシーンがネットユーザーに刺さったのではないでしょうか」(ネットニュース編集者)
続編をぜひとも期待したい。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事