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映画『ホリック xxxHOLiC』ブレイク俳優・磯村勇斗を投入も…“暗雲”漂い始めたワケ

映画『ホリック xxxHOLiC』ブレイク俳優・磯村勇斗を投入も…“暗雲”漂い始めたワケの画像
映画公式Instagramより

 神木隆之介と柴咲コウがダブル主演する映画『ホリック xxxHOLiC』(蜷川実花監督/4月29日公開)の新たな追加キャストとして、磯村勇斗と吉岡里帆の出演が17日に発表された。人気爆発中の磯村の起用は作品の注目度をより高めるはずだが、演じる役柄が映画オリジナルキャラクターだったことで、原作ファンを中心に物議を醸している。

 同映画は、マンガ創作集団「CLAMP」の人気コミックの実写化。人の心の闇に寄り憑く「アヤカシ」が見えてしまう孤独な高校生・四月一日君尋(わたぬき・きみひろ/神木)が、対価と引き換えにどんな願いも叶えてくれる“ミセ”の女主人・壱原侑子(柴咲)と出会うことで不思議な運命に足を踏み入れていくという物語だ。

 今作は主演の神木と柴咲のほか、同級生の百目鬼静(どうめき・しずか)役にSixTONESの松村北斗、同じく同級生の九軒(くのぎ)ひまわり役に玉城ティナがキャスティングされているほか、趣里、DAOKO、モトーラ世理奈、橋本愛ら華やかなキャストが集結。原作ファンからは「実写化」そのものに微妙な反応がありつつも、この布陣で『xxxHOLiC』の世界がどう再現されるのかと期待が高まっていた。

 ところが、先述の追加キャスト発表をきっかけに不安や批判の声が急増する事態に。吉岡が四月一日を襲う妖艶な悪女・女郎蜘蛛を演じ、磯村はヒトでありながら女郎蜘蛛を崇拝する手下のアカグモ役を務めるのだが、このアカグモが映画オリジナルキャラであるためだ。

 ネット上では「どんなにいい演技する人でもオリキャラは要らんのよ。 原作ファンはさ」「磯村くんが出るのはうれしいけど、なぜオリキャラ……」「どうしてオリキャラとか追加するの、一気に見る気が失せちゃった」「ホリックの映画、出演者が豪華で気になってたのにオリジナルキャラいて興味なくなりそう」といった否定的な意見が相次いでいる。

「原作は世界観の完成度が高く、熱烈なファンが多いためにオリジナル要素に強い拒絶反応が生まれているようです。蜷川実花監督は良くも悪くも原作を“蜷川ワールド”に昇華するタイプで、それが魅力でもあるのですが、過去にも、岡崎京子の名作コミックを実写化した『ヘルタースケルター』や平山夢明の小説を映画化した『Diner ダイナー』などで賛否を呼びました。蜷川監督作は原作からの改変が多いので、オリジナルキャラ投入が発表されたことをきっかけにファンの不安感が爆発したのでしょう」(映画ライター)

 また、実写化はこれが初めてではなく、すでに2013年に『CLAMPドラマ ホリック ×××HOLiC』として全8話の実写ドラマ化がされており、こちらは杏が侑子、染谷将太が四月一日、安達祐実が女郎蜘蛛を演じた。

 SNSなどでは「柴咲コウ嫌いじゃないけど侑子さんは杏がドンピシャだったからなあ」「ドラマ版のキャストが好きだったから映画版はちょっと……」「安達祐実の女郎蜘蛛が最高だったから吉岡里帆は違和感」などと、両作を比較する声も上がり始めている。

 ただ、ネガティブな見方ばかりではない。

「今作の脚本を担当する吉田恵里香氏は、コミック原作のドラマ、『チェリまほ』こと『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)を手がけた人物。『チェリまほ』は深夜ドラマながら国外でも配信されるなど大きな反響を呼んだだけでなく、『心の機微を丁寧に描き、ジェンダーを超えた普遍的な愛の物語になりました』としてギャラクシー賞奨励賞(2020年12月度)に輝くなど高く評価されました。多くのアニメ作品も手がけている吉田氏なら、原作のイメージを崩さない脚本に仕上げてくれるのではと期待する声もある」(前出)

 しかし、意外な角度から新たな不安要素も生まれているようだ。

「ミセを訪れる女性客の役で、タレントでYouTuberのてんちむが起用されているのですが、過去に『1回の負けで100万円、200万円が飛ぶ』という超高レートの違法な賭けマージャンをしていた疑惑が浮上。先日、告発系YouTuberのコレコレの配信などで問題が取り上げられ、賭けマージャンに参加したというYouTuber事務所の会長が、『間違いなく違法賭博』とした上で、てんちむらが同席していた事実を話す音声が公開されるなど、大きな騒動になりかねない状況になっています。そのためネット上では、てんちむの出演について『映画の公開に影響するのでは』『撮り直しになるかも』といった憶測も飛び交っている」(前出)

 豪華キャストの集結でファンの期待感が高まっていたはずの今作だが、さまざまな意味で暗雲が漂ってきている。名作として長く愛されている原作コミックの魅力を損なわない作品が完成することを祈りたいが、はたして――。

雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

さいきじゅん

最終更新:2022/02/22 11:00
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