元[Alexandros]庄村聡泰、賛否両論『大怪獣のあとしまつ』鑑賞を経てめくるめく怪作映画企画を発案する
#ショウムライター #大怪獣のあとしまつ
要するにこれはリテラシーの問題ではないかと私は思った。或いは映画に対する心の器、エンタメに対する心の器、ひいては有料コンテンツに対して己が身に掛かってくる金銭的な負担と時間的な負担に対する心の器。それを真剣に、且つ克明に測られているし、何なら謀られてもいる。みたいな。
よって俺の感想を一言で申し上げるに、
シャア!謀ったなシャア!(ガルマ様で検索)
と言う事なのである。
さて、件の『大怪獣のあとしまつ』、劇場予告からその題材の新鮮さと名うての演者がずらりの充実っ振りに”あ、これ面白そうだな、観に行きたいな”と思うておったのだが、これはまあ見事なまでに割れている。評が。しかも圧倒的に多い。否が。
まあそもそもの中身が色々と割れて(壊れて)いる為にそちらはもう致し方なしと言うか、何なら公開後の評がこうなる事も折り込み済みの上で観客の上述した様な有料コンテンツに対するリテラシーを測られており、そしてSNS上での賛否両論をどうぞ巻き起こして下さいむしろ本編はそっちですとまで言わんばかりに謀られている内容だったのだ。これもし本当にそうであったのだとしたら今頃制作陣はさぞかし笑いが止まらん思いであろう。
で、観に行かれた方々に問い掛けたい。如何でしたか?
意外と悪くなかった。
→ようこそ。めくるめく怪作映画の世界へ。
ダメだった。
→修行(しなくてもいい)が足りん!
いやそりゃ言われるべき所は確かに様々だ。執拗に繰り返される天丼ネタやスローモーション。諸外国の描き方。あの方のパンチラ(つうかパンモロ)。ウンコとゲロ(排泄物と吐瀉物で良かったんじゃなかろうかとも思ったが台詞を一字一句変えないで欲しいと言う監督の指定があったとの事)。キノコ。デウスエクスマキナ。
だが筋書きの著しい破綻(『幻の湖』とかに比べりゃの話)は見られなかった様に思うし、政府の会議は舞台劇として見れば面白いと思える点もあったし、そもそもあの脚本を更に誇張するかの様に熱のこもった演技を披露する役者陣は何だか楽しそうにも見えた。
豪華出演者による壮大な悪ふざけと言う意味で大林宣彦の『金田一耕助の冒険』を思い出させる内容でもあった(思わず家に帰って観直しました)し、そちらの公開は1979年で、そこからすれば色々と表現が厳しくなった昨今でよくぞこれを押し通したものだと思うし、名画座でやったらそれなりの再評価も得られそうな作品だとも思った。
なんて筆者の感想もはなから謀られていそうだったので、俺の中のガルマ様が叫んだのだ。
シャア!謀ったなシャ(以下略)
いやでも本当これ実際の所はどうなんだろう。なので東映さん松竹さん、監督と出演者のコメンタリー付き再上映とかやったら如何でしょう。もしくはこの映画がこうなっちまった戦犯探しと言うテイのドキュメンタリー或いはモキュメンタリーとか。タイトルは勿論「大怪獣のあとしまつのあとしまつ」。結構面白そうだし、そっちを是非とも観てみたいと思った。
エンドクレジット後に匂わせた続編がもしそれであったとしたら製作費半分の説明もつくので、マジで真剣に考えてみて欲しいと思った次第だ。
今頃製作中だったりして(笑)。
余談は主人公アラタ隊員のルイスレザーは恐らく別注の鹿革モデルで俺欲しかったヤツで羨ましいと言う事と”令和のデビルマン”の異名は違うと思いますあれは次元が違うつうかサイゾーさん再配給しましょう俺宣伝隊長やりますよあれ本当に凄いから俺大好きなんだから。
と言う訳で執筆現在『大怪獣のあとしまつ』は絶賛(?)公開中。『幻の湖』はレンタル配信中。『金田一耕助の冒険』と『デビルマン』はU-NEXTとHuluで見放題となっとります。是非に。
(サイゾーさん『デビルマン』の再配給が無理ならいつか上記4本立ての地獄名画座やりましょう俺登壇しますよ)
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