『ゴシップ』6話 黒木華も「記事にできない」? 上司ビビって記事ポシャる、編集現場あるある
#週刊文春 #黒木華 #ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇
編集の現場をよく取材している! と唸ったこのシーン
こうして、いろいろな点と点が線になりつつある状況だが、安藤政信演じる執行役員の丹羽が、なぜ凛々子を編集部に送り込んだかは明かされておらず、そこも今後を見たくなる巧妙な作りになっている。そして丹羽と出世レースから脱落した椛谷静司(野間口徹)が同期だったことが明らかになり「昔みたいにたまには飲みに行ってくれよ」と丹羽がいい、糀谷が嫌がるシーンは、出世した同期とそうでない同期の悲哀を感じる。
かくしてなかなか面白い展開になったのだが、一つ「これはよくドラマ制作陣が取材している!」と唸ったのが、丹羽がドル箱作家である南雲について、これ以上追わないよう凛々子に警告するシーンである。
へずまりゅうを想起させるYouTuberが、凛々子から暴行を受けて全治2週間のケガを負ったと大騒ぎする動画を公開。これを見た丹羽のさらに上司のエラい人がビビってしまったのだという。
実際、この手のことはある。世話になっている誰かについて書くことについて上司がオロオロしたり、ネットの誹謗中傷の書き込みや動画を真に受けてビビって現場の企画を潰す、というのは編集の世界では日常茶飯事だ。これが凛々子が述べた「彼を探しても記事にできない」の理由であり、サラリーマンあるあるだ。
こうした点で第6話はなかなか優れた回となったが、ここで恒例のタイトルチェック。万引きと書店閉店が関係ないことをスクープした記事のタイトルだ。
<「閉店は彼のせいじゃない」ウグイス書店の現在と店主が南雲タケシに伝えたい事>
↓
<万引き・書店倒産自慢の南雲タケシに元店主今でも怒り、ただし「閉店は彼のせいではない」>
多分、こちらの方がいいだろう。ここでは「ウグイス書店」という固有名詞はあまり重要ではない。そして、後に元店主が南雲本人に怒るシーンは出てきただけに、真琴が取材した時もそのことは言っていただろう。そのため、このようにした。
そして、毎度なのだが、ワイドショーのMCを務める大鶴義丹のイヤミで小物臭漂う縁起もなかなか毎度「いるよな、この手のクソ司会者」と思わせてくれる。今回登場した南雲だが、「この人もいい演技するな」と思い、一体誰なのかが分からなかったのだが、エンドロールを見て分かった。メガネをかけたエレキコミック・やついいちろうだったのだ。情けない男・キレる男を演じさせたら屈指の演技力があると改めて思わせた。
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