『牛首村』Kōki,の初演技で覚醒した、「村」ホラーシリーズの最高傑作!?
#映画 #ホラー #Koki #清水崇
初めてとは思えない!Kōki,の堂々たる演技が作品の質を向上させた!!
今作の大収穫は、なんといっても初の映画出演にして主演、しかも1人2役を演じたKōki,の類稀なる存在感の大きさに気づいたことだ。
Kōki,といえば、木村拓哉と工藤静香を両親に持つサラブレット。親譲りのルックスやプロポーションを発揮してモデルとして活躍しているが、演技となれば別ものだ。
新田真剣佑や村上虹郎、柄本佑のように高い評価を受ける2世俳優がいる一方で、筆者は『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』(2021)で父・藤岡弘、の後を継ぎ、本郷猛役を演じた藤岡真威人の初演技を目の当たりにし、「今後の努力に期待」と感じたばかりでもあった。
そんな2世タレントへの不安をよそに、とても初めてとは思えない、堂々たる演技を今作で魅せたのが、Kōki,である。
今作は、富山県魚津市の心霊スポットとして有名な「坪野鉱泉」と、富山県小矢部市桜町と石川県河北郡津幡町牛首をつなぐ「牛首トンネル」という、物理的に近いといえば近くではあるが、よく考えると全く関係のないをスポットを組み合わせたストーリー。とはいえ、もともと噂される心霊現象とは違って、映画の設定はほぼオリジナルだ。
だが、前2作と比べて、設定があちこちに散らかっておらず、うまくまとまっている。傑作と言えるかは、正直迷う作品ではあるが、ホラー作品としての基本はしっかりと抑えている。
『犬鳴村』の三吉彩花や、『樹海村』の山田杏奈と山口まゆも、演技の面では決して悪くはなかったが、作品自体の奇抜さが俳優の魅力を薄めていた。そんなアクの強さは極力抑えられていた今作だけに、その分、初めての演技となるKōki,に大きな責任が乗しかかっていたように感じられる。
逆に言えば、今作でキャスティングを見誤っていれば、また同じ失敗を繰り返していたかもしれない。Kōki,はよくそのプレッシャーを跳ねのけ、主演をやりきった。というか、Kōki,の存在によって今作は助けられたと言っても過言ではない。清水崇監督と関係者は、Kōki,に感謝すべきだ。
間違いなく言えることは、今後、Kōki,に役者としてのオファーは絶えないだろうということである。
『牛首村』
2月18日(金)降臨。
■監督:清水崇
■脚本:保坂大輔 清水崇 音楽:村松崇継
■出演:Kōki,
萩原利久 高橋文哉
芋生悠 大谷凜香 莉子
松尾諭 堀内敬子 田中直樹 麿赤兒
■公式サイト:https://ushikubi-movie.jp
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