『あらびき団』「深夜となんにも変わってなかったわ」 TBSのどうかしている時間概念
#あらびき団 #テレビ日記
枡田絵理奈「ぜひ、年末もごらんください」
放送時間と生活時間の撹乱といえば、『ラヴィット!』(TBS系)もそうだろう。平日の朝といえばワイドショーが定番だったなか、情報番組風のバラエティ番組が昨年の春から放送されてきた。朝の帯番組にもかかわらずTVerで夜に配信されていること、「深夜32時の大喜利番組」といった異名があることなどは、『ラヴィット!』の時間撹乱的な性格をよく言い表している。
そんな『ラヴィット!』だが、先週はMCの川島明が新型コロナウイルスへの感染のため欠席するなか、次々と代打MCが登場した。それがまた、さまざまな番組と時間が入り乱れるかのようだった。
月曜日(7日)は、先ほどもふれた『あらびき団』(同前)の番宣も含めて東野幸治と藤井隆が登場。東野が、ぼる塾のなかではあんりに積極的に絡んでいくなど、なんだか関西ローカルのお昼の番組『マルコポロリ!』(関西テレビ)のようだった。おそらく東野は、『ラヴィット!』史上もっともMC台のまえに出てトークを回していくMCだったと思う。架空のアナウンサー「タナベシュン」になりすまして進行しようとする藤井隆もおかしい。
火曜日(8日)は小杉竜一(ブラックマヨネーズ)。オープニングで「(昨日は)東野さんと藤井さんさすがでしたけど、ちょっとうるさかったですよね。アホの動物園みたいになってましたもんね。今日はちょっとおだやかに。素敵な午前中を」とコメントしつつ、食レポでは率先して「ヒーハー!」と叫ぶ。そんな“伝統芸”に出演者がスタンディングオベーションという流れ。なんだか『アメトーーク!』(テレビ朝日系)を見ているかのような瞬間があった。
水曜日(9日)はトシ(タカアンドトシ)。オープニングのトークテーマ「おすすめのお肉は?」で、プロレス選手がほぼ必ず行くというステーキ屋を矢田亜希子が紹介すると、トシは「これをロード・ウォーリアーズも食べてたんですよ」などとプロレス情報を交えながら矢田以上にお店の魅力を熱弁。『有吉ぃぃeeeee!』(テレビ東京系)のように「プロレス番組じゃねーよ」とツッコみたくなる展開となった。
木曜日(10日)は田村淳(ロンドンブーツ1号2号)。元TBSアナウンサーの枡田絵理奈もアシスタントとして同時に出演した。この2人の進行といえば、かつてレギュラー放送されていた『クイズ☆タレント名鑑』(TBS系)や、年末に放送されている『クイズ☆正解は一年後』(同前)でもおなじみだ。
代打出演となった今回は、「クイズ正解は一時間後」と題したパロディ企画も放送。エンディングではしっかり『クイズ☆正解は一年後』の作り込まれた番宣VTRも流れ、淳が「今年も年末に放送予定なので、そちらのほうもお楽しみにー」、桝田が「ぜひ、年末もごらんください」と呼びかけた。
年末の番組のPRを2月に。類を見ないタイムスパンの番宣である。これまでにも時間を撹乱してきた『ラヴィット!』だからこそといえるかもしれない。
従来、「っぽさ」を伴ってきたテレビのなかの時間。朝には朝っぽい番組、ゴールデンタイムにはゴールデンタイムっぽい番組、深夜には深夜っぽい番組がおおまかに放送されてきた。もちろんいまでも、ある程度そういった放送時間と放送内容の相関関係はあるけれど、今回の『あらびき団』や、いつもの『ラヴィット』のように、そういった軛(くびき)が外れた番組も増えてきているような気がする。
とはいうものの、これって局所的な現象かもしれないけれど。ただただ、TBSの一部のバラエティ番組の時間の概念が特にどうかしているだけかもしれないけれど。
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