『ゴシップ』5話、若手編集者と「マスゴミ」の葛藤…文春もあんなに感じ悪くないぞ!
#ドラマ #ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇
フジテレビ木曜22時の連ドラ『ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇』(フジテレビ系)の第5話が2月4日に放送されたが、1話完結話がついに「線」になり始めた。これからドラマは後半に入っていくが、今回ニュースサイト「カンフルNEWS」編集長の瀬古凛々子(黒木華)が中学時代に女子中学生の変死事故にかかわっているのでは、との疑惑が出てきた。
そして謎のカメラマン・笹目虎太郎(寛一郎)のこれまでの凛々子に対する謎の監視行為との関連性も少しずつ明らかになってくる。凛々子を編集部に送り込んだ執行役員・仁和正樹(安藤政信)も着実に存在感を増しつつあり、ストーリーが一気に動いた感がある。そして毎回「戦力外」と凛々子から冷たく言われる新人編集部員・一本真琴(石井杏奈)がついに仕事に目覚める展開となる。
オレら、「マスゴミ」とか言われるもんね
真琴の存在は本作の一つのカギとなっている。というのも、彼女は本来は漫画編集者になりたかったのに、ネットニュース編集部に配属され、ゴシップネタに嫌悪感を抱いている。日々不満を持っており、今回も親友の美人プロゴルファーがパパラッチに狙われた結果、落ち込んで無期限休養を宣言することに心を痛める。
彼女について記事を書こうとする凛々子に対し、「大事な友達をこれ以上傷つけたくありません」と真琴は言い、そこから親友ならではの独占インタビューを取ってくるという展開になった。このあたりが、若い編集者の心情をうまく描いている。そうだよな、オレら「マスゴミ」とか言われるもんね、うんうん、石井杏奈さん、あなたいい演技しているよ、なんて思ったのでした。
さぁ、第4話ではもはや「編集者の仕事ではなく探偵の仕事になっている」というツッコミをしたが、その状況は今回も同様だった。プロゴルファーに対し、卑劣な隠し撮りをするパパラッチの正体を突き止めるのだが、これも「おとり」を使うなど、まさに探偵のやり口である。
結果的に親友としてプロゴルファーのインタビューを真琴が取るのだが、ここでは「いい報道」(カンフルNEWSの記事)、「悪い報道」(取材対象の意向を顧みないライバルメディアの記事)という構図になっているものの、ニュースサイト自体も存在が「マスゴミ」である。そうしたメディア人の葛藤はよくわかるのだが、他社の邪魔をするのはいかがなものかとも思ったのである。
もちろんフィクションであるためこうした演出になったが、他メディアはもちろんライバルではあるものの、同業者として一定の敬意を持ち、仕事をすべきではないか、とも私は思ったのだ。本作では「週刊文春」の敏腕記者をモデルにしたであろう人物も第2話に登場しているが、他メディアの人間と現場で遭ってもそこでは敵対関係にはならないようにするのが現実的なのではなかろうか。
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