老舗・サンミュージックが激戦区沖縄で新人発掘へ…“バラエティ事務所”からの脱却なるか
#サンミュージック #ベッキー
かつて、桜田淳子や松田聖子、酒井法子、ベッキーといったアイドルやタレントが在籍していた老舗芸能プロ「サンミュージックプロダクション(以下、サンミュージック)」。そのサンミュージックが今年4月、沖縄県にサンミュージック・アカデミー沖縄校を開校。新たなスター発掘を目指すという。
「サンミュージックは、もともと歌手を育成・マネジメントするプロダクションとしてスタートしたのですが、いつの間にかバラエティ色が強い事務所になってきていました。そんななか、サンミュージック・アカデミー沖縄校を新たに開設。その第1弾企画として『Sun Music 美らスターオーディション2022』を実施し、ボーカルやシンガーソングライター、アイドルなど、歌に特化したオーディションを行うことが発表されました」(沖縄の音楽プロモーター)
サンミュージックの創業者で13年5月に死去した相澤秀禎元会長は、のちに千葉県知事となった森田健作をスカウトし、彼を第1号タレントして事務所を設立。その後、演歌歌手・都はるみを所属させたほか、野村将希や牧村三枝子を筆頭に、桜田淳子、松田聖子、早見優、故・岡田有希子さん、酒井法子らアイドルスターを育て上げた。
「相澤会長は、タレントたちをデビュー前から自宅に下宿させ、家族同然に育てるという方針のもと、一時は“女性アイドルの宝庫“と呼ばれるまで、数々のスターを育ててきました。ところが、86年に岡田有希子さんが事務所ビルの屋上から飛び降り自殺。その後、桜田淳子が、社会問題になった宗教団体『統一教会(現・世界平和統一家庭連合)』にのめり込んだ挙げ句、92年に国際合同結婚式に参加し、芸能活動を休止。極め付きは酒井法子で、2009年に覚醒剤取締法違反で逮捕され、事務所は一時、経営危機に陥りました」(元事務所スタッフ)
そんなサンミュージックの危機を支えたのは、バラエティタレントのベッキーはじめ、カンニング竹山、ダンディ坂野、小島よしお、ヒロシ、スギちゃんら、お笑いタレントたちだった。
「ところが、相澤会長が亡くなった後、ドル箱だったベッキーが“ゲス不倫“で躓いた。竹山ら、お笑い陣が頑張って支えてきましたが、今度はコロナ禍で稼働が制限されることに。事務所の苦境が続くなか、“ヒット曲が期待できる歌手を手掛けよう”と原点回帰すべく、オーディションが企画されたようです。というのも、お笑いと違って、歌手はヒット曲が出れば、収益が半端ではありませんからね」(芸能プロモーター)
もっとも、サンミュージックは新人発掘目的で、以前から東京ほか、全国でサンミュージック・アカデミーを7校開校しているがーー。
「従来のアカデミーからはスターが誕生していませんからね。そこで目をつけたのが、これまで次々にスターを輩出している沖縄だったようです。沖縄出身者といえば、安室奈美恵、DA PUMP、SPEED、ORANGE RANGEといったアーティストや、比嘉愛未、新垣結衣、仲間由紀恵、満島ひかりといった女優ら、枚挙にいとまがない。スターの原石が豊富なんです」(前出の音楽プロモーター)
前述の『美らスターオーディション2022』は、1月末に第一次審査の受付を終了。3月にもグランプリを発表する予定だという。
「グランプリは賞金30万円のほか、アカデミーのレッスン費用の免除、県内企業のCM出演、オリジナル楽曲でのデビュー(予定)などの特典が受けられるそうです。ただ、すでに沖縄には、安室を輩出した沖縄アクターズスクールはじめ、劇団ひまわり、『EXILE PROFESSIONAL GYM』など、大小合わせ20近いタレント養成スクールがある。しかも、サンミュージックを支えているお笑い系では、吉本興業が手がける『沖縄ラフ&ピース専門学校』まであります。こうしたタレントスクール超激戦区のなか、サンミュージックのブランド力が通用するのか、スクールにどれほど生徒が集まるか、わかりません」(前出の現地のプロモーター)
後追いのサンミュージックが、沖縄県で新しいスターを発掘できるか。
生前、相澤会長は筆者に、“歌手の事務所がいつの間にかお笑いプロになっていた。サンミュージックではなく、サンバラエティだ”と苦笑していたが、再びサンミュージックを代表するスター歌手を輩出できるのか、注目だ。
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