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元[Alexandros]庄村聡泰、サカナクションライブが最新テクノロジー満載で”バンド”を感じる

元[Alexandros]庄村聡泰、最新テクノロジー満載のライブでサカナクションのバンドを感じるの画像1
サカナクション「SAKANAQUARIUMアダプトONLINE」より

 ”ヤバい”は3文字。”ヤバ過ぎる”は5文字。”ヤバい、ヤバ過ぎる。”は10文字。”やっべぇやっべぇやっべぇわ”は13文字。

 なるほど。

 やはりここは語呂、並びに文字数のキリの良さから10文字である”ヤバい、ヤバ過ぎる。”を採用する事にしよう。こいつを100回コピペすれば規定の文字数はクリア、そして私の口座には原稿料が振り込まれる。うんうん、よしよし。仕事は終わりだ。

 これをやってしまうと真逆の意味で仕事が終わってしまうのだが、はてどうしよう。ぶっちゃけ本当にそれ以上の言葉と申しますか賛辞と申しますかが見付からないのである。

 サカナクションの武道館どうだった?→ヤバい。ヤバ過ぎる。

 以上なのだ。

 ざっくりと申し上げれば2020年11月20、21日に行われた“舞台×MV×ライブ”というコンセプトで、4階建てビル相当の巨大な造形物「アダプトタワー」を舞台としたオンラインライブ「SAKANAQUARIUMアダプトONLINE」。

 この世界観が眼前で、生で、再演されると言う代物であった訳だが、その”生”の体験に込められたサカナクション、並びにチームサカナクションの矜持たるや。眼前に聳え立つアダプトタワーが大迫力過ぎて、そこは最早武道館ではなかったし、武道館である事を確認しようとして見上げた日の丸の下には、音響的な死角をなくす事を目指したと言うサカナクションオリジナルのサウンドシステムであるスピーカープラスがぐるりと鎮座。場内の至る所に設置された照明器具なども相俟って、やはりそこは最早武道館ではなく、「アダプト」であった。

 で、本編始まってからはもう、

えええスピーカープラスこんなに爆音なのおおおお!!??
えええ照明こんなにグリグリ動くのおおおお!!??
えええキャストさんまで出て来てしまうのおおおお!!??

 全ての要素が想像を超えまくっている。

 テクノロジー、そしてマンパワーの結集が織り成す、衝撃的に贅沢な体験。そこで改めて浮き彫りになった事はやっぱり自分がサカナクションで1番好きな所である、結局の所ちゃんと歌と楽器がカッコいいと言うか、それでいて、それであるからこそ、サカナクションは”バンド”であると言う事を感じさせてくれた事だ。

 新曲群の中でいち早く配信となっていた「プラトー」のドラムは目まぐるしいタム回しが中心となっており、何度聴いても上がってしまう「アルクアラウンド」のキーボードが奏でるリフは生で聴くとそのピーキーな音色も相俟って、耳と身体を扇動する。直前の完璧なお膳立てを経て切り込まれる「新宝島」でのギターソロには、否応なしにロック魂を感じてしまうし「忘れられないの」に至ってはソロのみならず曲中ずっとそのふくよかで腰にくるセクシーなベースラインをついつい追ってしまう。

 いや本当に言えと言われればずっと良かった点を曲順ごとに枚挙出来るのだが、結局の所個人的に1番堪能してしまった所と1番カッコ良かったのはメンバーによる”生の演奏”だったのだ。

 本公演のコンセプトに沿って綿密に組まれたであろうセットリストも素晴らしい事この上ない流れではあったが、そうなると欲が出て来てしまって同時に辛い。だって聴きたくないすか今の音響照明メンバーさんの技術諸々で以って演奏される「セントレイ」とか「Ame(B)」とか「アドベンチャー」とか「明日から」とか「シーラカンスと僕」とか……ああそう言えば今回「ミュージック」と「多分、風」も演ってねえ。ああ「陽炎」とか「ネイティブダンサー」もじゃねえかちきしょうまだまだ聴きてえ曲だらけじゃねえか辛い……。

 本当に楽しみでならなかった「ショック!」のダンスで会場がワキワキしてた光景には思わず涙でしたしアンコールでは所謂初期曲3連発でしたので贅沢は言うまいですが(めちゃくちゃ言ってる)、

 今回のセットリスト半分くらい曲目変えてもっかい回ってくれても良いんですよ絶対行きたい。

 そうでなくともアダプトタワー散策ツアーとか如何でしょう絶対行きたい。

 ツアーのグランドファイナルである1/29,30の公演については2/6までアーカイブ視聴可な配信チケットが販売中との事で、俺の戯れ言と照らし合わせてみては如何でしょうか魚民(サカナクションのファンの呼称)の皆様。

 最後にはなりますが此度の新曲郡がやはり良過ぎたのと、特に「キャラバン」のリフあれ永遠に聴いてられるなと思うくらい気持ち良かったので、早く音源聴きたいです(笑)。

追伸:神保町二郎には1時間半並びました。

庄村聡泰(コラムニスト・スタイリスト)

ロックバンド[Alexandros]のドラマーとして2010〜21年に活動。バンド時代の収入ほぼ全てを注ぎ込むほど傾倒した音楽や洋服を中心に、映画やマンガ、アニメやグルメ、世界各地の珍スポットなどのさまざまなカルチャーに精通し、これらの知識と経験を生かしてライフスタイル提案型ファッションブランド「スナック NGL」を始動。また、歌劇な過激団 @furaku_taru の制作総指揮を務めるなどプロデュース活動や、#サトヤスタイリングとしてファッションスタイリングや、#ショウムライターとして音楽や映画をはじめさまざまなメディアでインタビューやコラムを執筆。自ら映画にも出演するなど精力的な活動を広げている。 #サトヤスタイリング #ショウムライター インタビュー

Twitter:@shomurasatoyasu

Instagram:@shomurasatoyasu

庄村聡泰のホームページ

しょうむらさとやす

最終更新:2022/02/02 21:00
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