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#週刊誌スクープ大賞
演歌の様式美に収まらない氷川きよしの性分
演歌の王子様といわれた氷川きよし(44)が、自分らしく生きたいと、「きーちゃん宣言」して以来、彼を取り巻く環境は様変わりしてしまったように見える。
私は氷川の勇気を買うが、そこに至るまでには、相当の苦悩があったことは間違いない。
新潮が氷川を訪ねたのは2019年の12月6日だったという。単刀直入に、その当時の「シフトチェンジ」について理由を聞くと、氷川は以下のような話を始めたそうだ。少し長いが引用してみたい。
「やっぱりデビューして20年経ったことが大きい。自分の中で、10年じゃまだ生意気だけど、20年でようやく歌手として成人を迎えたような感じがしてきて。これまで本当の自分を出さないように、出さないように生きてきた。女性っぽさとか透明感とか、美について自分は色々な見せ方を持っていても、出しちゃダメと思いながら、精一杯頑張ってきた。けれど、素直な気持ちを言わず生きてきたって思いも募ってきて……。
そもそも演歌というのは様式美、つまり、こうあるべきという型がある。日本独特の素晴らしい音楽だけれど、その中に収まらない『自分の性分』というものもあって……」
福岡で生まれ育った氷川は、同じ九州は長崎に生まれ、上京してから歌手としてデビューした大先輩・美輪明宏への思いと共に、自らの衝撃的な過去についても明かしていたのだ。
「美輪明宏さんも、自分と同じ九州出身で、長崎では“女っぽい”からって色々イジメにもあっていた。そういう話を聞いていたから、『ヨイトマケの唄』をカバーさせていただくようになったんです。でも、世間が求める『氷川きよし』の姿は違う。あくまで演歌の王道を歩んで欲しい、男らしく生きて欲しいって言われると、自殺したくなっちゃうから、つらくて……」
「子供の頃はナイーブで、貧乏だった。自分は生きていちゃダメだと思うくらい、コンプレックスを抱えて生きてきたんです。小さい頃はナヨっとして女の子っぽかったから、“オンナ!”とか“オカマ!”ってイジメられて苦労したこともあった。そういう風に言われてきたから、自分をさらけ出したらダメだと。お芝居をやっても男の子らしくしようとか、『みんな一緒にさせる』という世間のルールに沿って生きてきた。人と違っているとどうしてもイジメられるのが日本じゃないですか。だからデビューさせていただいてからも、演歌の世界で、男の世界で生きていこうとやってきたけれど、なにか違うと思っていて……」
氷川の苦労は並大抵ではなかっただろう。だが、演歌には女心を歌った歌も無数にある。そのほとんどが男から見た理想の女性像ではあるが、氷川には、そんな女心を歌ってみてくれないかと、ひそかに期待している。最後の言葉が身に沁みる。
「周りにどういわれようが、どんなに足蹴にされようが、自分の心を歌っていきたい。自分の心のままに生きていきたい。しっかりと確信を持って表現しようという真剣な決意だから、(フェミニンな服装やメイクについて)からかったりしないで欲しい」
アルバムのタイトルは『氷川きよし女心を歌う』。これで決まりだな。
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