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『チコちゃんに叱られる!』金庫破りに聴診器はウソ演出?「元ネタはうちのオヤジ」

『チコちゃんに叱られる!』金庫破りに聴診器はウソ演出?「元ネタはうちのオヤジ」の画像1
『チコちゃんに叱られる!』(NHK)

 1月21日放送『チコちゃんに叱られる!』(NHK)のゲストは、元欅坂46の長濱ねるとカンニング竹山の2人。長濱は今回が『チコちゃん』初登場だ。竹山は昨年12月17日放送回の「ストラディヴァリウスはなんで高いの?」というテーマにVTR出演し、下手糞な「情熱大陸」をバイオリンで弾いて以来の登場である。

長さが自慢の山芋を笑顔でバキバキに折った長嶋茂雄の伝説

 この日最初の質問は、「なんで山芋を食べると口のあたりがかゆくなるの?」であった。はて、かゆみ成分が出ているから? それとも、アレルギー反応? というか、筆者はあまりかゆくならないのだけど……。それより、皮を剥く段階で手がかゆくなる気がする。チコちゃんが発表した正解は、「無数の小さな針が刺さっているから」であった。

 詳しく教えてくれるのは、摂南大学の川崎通夫先生だ。先生がフワッフワでジュルッジュルの山芋を顕微鏡で覗くと、トゲトゲしたものが実際に見えるのがわかる。電子顕微鏡でより鮮明に拡大したら、怖いほど先端が鋭利な針が束になっているのもわかった。これはシュウ酸カルシウムでできた針状の結晶で、長いものは0.2ミリにまで達するという。いや、結構長いな! こんなのを見たら、もう山芋を食べたくなくなってくる……。

 針の束は山芋の中に無数にあり、太いものは1/1000mm以下。とても小さいため、すりおろすぐらいでは壊れないそうだ。つまり、山芋を食べながら我々はジュルジュルと針の束も一緒に食べているということ。だから、山芋ってシャリシャリするのか。山芋というより、もはや“ヤバイモ”。これぞ、リアル「針千本飲ます」だ。そうか、嘘をついたときは山芋を食べればいいのか。

 食べた山芋が口の周りにつくと、針状の結晶が皮膚に刺さって痛かゆくなる。それが、山芋によるかゆみの理由と考えられているようだ。何かしらの反応じゃなく、物理的な原因のかゆみだったなんて驚き……って、ちょっと待て。昨年12月17日放送回で「“かゆい=軽い痛み”は誤情報、“かゆみを伝える神経”によってかゆみは起きる」と、チコちゃん自身が言ってたじゃない! まあとりあえず、今回はそこはスルーしておこう。じゃないと、話が進まないから……。
 
 山芋にある針状の結晶は、特に皮に多く含まれているらしい。だから、触っただけでもかゆみは発生するのだ。じゃあ、皮を取ってすりおろせば食事時はかゆくならないのでは? 映画やドラマでは皮つき状態ですりおろす描写が多いけれども。あと、針が口周りにつくケースばかり論じているけど、それ以上に喉は大丈夫なのかが気になってしまう。

 さて、浮上してくるのは「なぜ、こんな針が山芋に存在しているの?」という疑問だ。その答えは、「昆虫などに食べられないようにするため」。山芋は針を持つことで虫に食べられることを防ぎ、生存競争で生き残ってきたそうだ。いや、でも虫は食べなくても人間は食べてるんだけど……。やっぱり、味をまずくする方向で進化しないとダメなのでは? 

 というわけで、番組スタッフは茨城県の自然薯農家・荒井好夫さんの農地を訪れた。自生した自然薯を探すためだ。自然薯は1年で数センチしか伸びない、とても貴重なもの。そんな自然薯を採らんと、スタッフは50分という長時間をかけて地中を掘り続けた。丁寧に掘らないと折れてしまうため、慎重に、そして根気よく。すると、1m50cmの深さまで伸びる自然薯を発見! 

 素人では掘り出しが難しいので、ここからの引っ張り作業はプロである荒井さんに任せることに……と場を譲った2秒後、手が滑った荒井さんはあっさり自然薯を折ってしまった。10年以上かけて成長した貴重な食材をである。プロとは一体なんなのか? 確かに、『美味しんぼ』が自然薯の掘り出しの難しさを描いていたけども。長嶋茂雄が、ファンの農家さんから苦心して育てた1.5mの山芋をプレゼントされ、「ありがとうございます!」と笑顔で答えた2秒後に思いっきりバキバキに折って車のトランクへ放り投げたエピソードを思い出してしまった。

 VTRの最後で川崎先生に「好きな山芋料理はなにかな?」と質問されたチコちゃんは、「青のりたっぷりの磯部揚げ」と回答した。ちなみに、MCの岡村隆史は「山芋が食べられない」と自身の偏食を『オールナイトニッポン』で明かしている。あと、「食わず嫌い王決定戦」に出た渡哲也が山芋を食べた後に吐き捨てた「鼻(水)食ってるみたいだ」という名言も忘れられない。

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