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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > ゴールデングローブ賞のノミネート作3選
『コーダ あいのうた』、『ドリームプラン』、『リコリス・ピザ』

ゴールデングローブ賞、受賞は逃したけど「最高!」なノミネート作品3選

ポール・トーマス・アンダーソンの原点回帰、おバカな青春物語『リコリス・ピザ』

【ストーリー】
 俳優活動をしていた高校生ゲイリー・ヴァレンタインは、ある日10歳年上の女性アラナ・ケインと恋に落ちる。歳の差もあって、真剣になりきれない男女のつかず離れずな日々に、70年代のポップカルチャーが彩りを添えていく。

 多くの部門にノミネートされていたダークホースながら、ひとつも受賞できなかったこともあって、残念な印象が残ってしまった。『ザ・マスター』(2012)、『ファントム・スレッド』(2017)で知られるポール・トーマス・アンダーソンの最新作である。

 ポールは、ジョアンナ・ニューサムやフィオナ・アップルなどのミュージックビデオ(MV)も手掛けており、その中でも近年は、3人姉妹によるポップ・ロック・バンド「ハイム」のMVをクリエイトしている。そういった経緯もあって、今作では「ハイム」のアラナ・ハイムが主演を務めた。

 今作にも参加している映画プロデューサー、ゲイリー・ゴーツマンの学生時代の体験談を下敷きにしており、舞台となるのは、カリフォルニアのサンフェルナンド・ヴァレーである。

 70年代にリスペクトを捧げ、当時のポップカルチャーネタを多く取り入れた作品だ。同監督で、同じく70年代を扱った『インヒアレント・ヴァイス』(2014)や、80年代の変化を抱いた『ブギーナイツ』(1997)に通じる部分が多く、おバカな青春コメディという点においても、彼の原点回帰といえる作品となっている。

『リコリス・ピザ』
★2022年日本公開決定
製作・監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン

出演:アラナ・ハイム、クーパー・ホフマン、ショーン・ペン、トム・ウェイツ、ブラッドリー・クーパー、ジョセフ・クロス

■第79回ゴールデングローブ賞映画部門ノミネート・受賞作品一覧
(★が受賞作品、人)

【作品賞 (ミュージカル・コメディ部門)】
『シラノ』
『ドント・ルック・アップ』
『リコリス・ピザ』
『ウエスト・サイド・ストーリー』★
『Tick, tick… BOOM! : チック、チック…ブーン!』

【作品賞 (ドラマ部門)】
『ベルファスト』
『Coda コーダ あいのうた』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『ドリームプラン』
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』★

【主演男優賞(ドラマ部門)】
マハーシャラ・アリ(『スワン・ソング』)
ハビエル・バルデム(『愛すべき夫婦の秘密』)
ベネディクト・カンバーバッチ(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)
ウィル・スミス(『ドリームプラン』)★
デンゼル・ワシントン(『マクベス』)

【主演女優賞(ドラマ部門)】
ジェシカ・チャステイン(『タミー・フェイの瞳』)
オリヴィア・コールマン(『ロスト・ドーター』)
ニコール・キッドマン(『愛すべき夫婦の秘密』)★
レディー・ガガ(『ハウス・オブ・グッチ』)
クリステン・スチュワート(『スペンサー』)

【主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門 )】
レオナルド・ディカプリオ(『ドント・ルック・アップ』)
ピーター・ディンクレイジ(『シラノ』)
アンソニー・ラモス(『イン・ザ・ハイツ』)
アンドリュー・ガーフィールド(『Tick, tick… BOOM! : チック、チック…ブーン!』)★
クーパー・ホフマン(『リコリス・ピザ』)

【主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)】
エマ・ストーン(『クルエラ』)
ジェニファー・ローレンス(『ドント・ルック・アップ』)
レイチェル・ゼグラー(『ウエスト・サイド・ストーリー』)★
アラナ・ハイム(『リコリス・ピザ』)
マリオン・コティヤール(『アネット』)

【助演男優賞】
ベン・アフレック(『僕を育ててくれたテンダー・バー』)
ジェイミー・ドーナン(『ベルファスト』)
キアラン・ハインズ(『ベルファスト』)
トロイ・コッツァー(『Coda コーダ あいのうた』)
コディ・スミット=マクフィー(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)★

【助演女優賞】
カトリーナ・バルフ(『ベルファスト』)
アリアナ・デボーズ(『ウエスト・サイド・ストーリー』)★
キルスティン・ダンスト(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)
アーンジャニュー・エリス(『ドリームプラン』)
ルース・ネッガ(『PASSING—白い黒人—』)

【監督賞】
ケネス・ブラナー(『ベルファスト』)
★ジェーン・カンピオン(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)
マギー・ギレンホール(『ロスト・ドーター』)
ドゥニ・ヴィルヌーヴ(『DUNE/デューン 砂の惑星』)
スティーヴン・スピルバーグ(『ウエスト・サイド・ストーリー』)

【脚本賞】
ポール・トーマス・アンダーソン(『リコリス・ピザ』)
ケネス・ブラナー(『ベルファスト』)★
ジェーン・カンピオン(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)
アダム・マッケイ(『ドント・ルック・アップ』)
アーロン・ソーキン(『愛すべき夫婦の秘密』)

【非英語映画賞】
『Compartment No. 6』
『ドライブ・マイ・カー』★
『Hand of God -神の手が触れた日-』
『英雄の証明』
『Parallel Mothers』

【アニメ映画賞】
『ミラベルと魔法だらけの家』★
『Flee』
『あの夏のルカ』
『マード 私の太陽』
『ラーヤと龍の王国』

バフィー吉川(映画ライター・インド映画研究家)

毎週10本以上の新作映画を鑑賞する映画評論家・映画ライター。映画サイト「Buffys Movie & Money!」を運営するほか、ウェブメディアで映画コラム執筆中。NHK『ABUソングフェスティバル』選曲・VTR監修。著書に『発掘!未公開映画研究所』(つむぎ書房/2021年)。

Twitter:@MovieBuffys

Buffys Movie & Money!

ばふぃーよしかわ

最終更新:2022/01/29 07:00
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