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【日刊サイゾー】関西バラエティ番組事件簿

さらば・森田唖然「やっぱりFANZAや」現在の地上波とは思えないアウトをさばく森田力

さらば森田の裏ニッポン極秘会議』(ABCテレビ)より

 全国で人気のタレントを多数輩出し、またローカル番組らしい味わいがクセになる、関西制作のテレビ番組に注目する連載「関西バラエティ番組事件簿」。

 今回は、ただいま絶好調の森田哲矢(さらば青春の光)がMCをつとめる新番組『さらば森田の裏ニッポン極秘会議』(ABCテレビ)を取り上げたい。

https://tver.jp/corner/f0095275

チープさが「裏ニッポン感」を高める

 1月15日深夜にスタートした、この15分番組。メイン出演者は森田、人気セクシー女優・美谷朱里、裏社会通のジャーナリスト・丸山ゴンザレスの3人だ。

 収録している場所は局内のスタジオではなく、会議室らしき部屋。後ろには、会議室によく置いてあるようなパーテーションとホワイトボード。15分の深夜番組とは言え、テレビとは思えない手作り感だ。そのほか用意されているものは、ゲスト分を含めて椅子が4脚、森田と丸山が使う2台のテーブル。照明台数も通常の番組よりかなり少ないように見える。そして、ゲストをまじえてひたすらヤバい話をするだけ。そういったチープさが逆に番組のテーマである「裏ニッポン感」を高めていて、秘密会議を覗いている気分になる。

 初回放送のゲストは、17種類の言語を操るというマルチバイリンガル・Momoka Kagamiya。

 SNSで「魔女」を名乗っている彼女だが、一方で海外有名セレブの「おもてなし要員」もつとめているそうで、番組内ではアメリカの超有名歌手・J(イニシャル)とのワンナイトエピソードを暴露。とあるものをイッキ飲みしてJに認められ、高級ホテルの部屋へ案内されたことなど、2020年代の地上波とは思えないアウトな話が繰り広げられた。

 また、日本語で喋ると生々しくてNGな内容でも、英語にすれば何となくOKに聞こえるなど、今のテレビの曖昧な線引きにも挑んでいる様に思えた。そういう意味では、なかなか挑発的な番組である。

さらば・森田「これはFANZAで流れるやつ?」

 それにしても同番組を観ていて、あらためて唸ったのが森田の手腕だ。どういうところが素晴らしいのかというと、森田がゲスい例えをすることで、その番組の特色が付いていく点である。

『裏ニッポン極秘会議』では、冒頭から「(この出演者は)地上波に不向き。この番組はFANZAで流れるやつでしょう」と、セクシー動画販売などでおなじみのサイトを引き合いに出し、さらに大胆に振る舞うゲストのKagamiyaを見て「やっぱりFANZAや」と繰り返す。そうやって番組をよりアブノーマルなものに感じさせていった。

 振り返ってみれば、同じく森田がMCをつとめる『ゼロイチファミリアは褒められたい』(MBS)では、21年10月28日の初回放送のオープニングで、若い女性タレントに囲まれていることから「こういう番組が始まると言われてここに連れてこられた。キャバクラの雇われ店長になった気分」と口にした。その発言で、アイドル的番組でありながらケバさが一気に増した。

『えなこ×森田の猫しか勝たん』(テレビ大阪)でも、2021年9月28日の「直前スペシャル」で、えなこが自身の飼い猫の名前について「(キャットフードメーカーの)ペティグリーチャムが由来」と言えば、「CMをもらおうとしている」とツッコミをいれ、その後の放送回でも、えなこがコスプレイベントに参加したり、写真集を出したと聞けば「金儲け」と揶揄。かわいい猫たちによる癒し系番組とは矛盾した「金儲け発言」を事あるごとに放り込み、想定外のおもしろさを生んでいる。

 森田は、番組を自分のカラーに引き寄せるのが抜群にうまいのだ。

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