『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』、これこそが正統派バイオだ!
#映画 #ホラー #バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ
演出やカメラワークまでそっくり! ゲーム版へのリスペクトと愛が詰まった正統派バイオ
「バイオハザード」は、ホラーやサスペンス映画を元に、人間がどういった瞬間に驚き、恐怖を感じるかを徹底的に研究して作られたゲームであり、そのこだわりはカメラワークや演出からも見てとれる。そもそも、ゲーム自体が映画的要素に溢れた作品といえるのだ。
何より、今作でメガホンを取ったヨハネス・ロバーツがそれを理解し、ゲーム版へのリスペクトが強く、設定にあまり変更を加えていない。
今作のベースとなっているのは、ゲーム版「バイオサバード」と「バイオハザード2」。一部リメイク版の要素も含まれているが、カメラワークやクリーチャーのデザインなども、ゲームにより近いものとなっている。
特にゲームをプレイしたことがある人は、初めてスペンサー邸を訪れたときの異質感や、当時のテレビCMでも印象的だった、ゾンビが振り向くシーンの恐怖をスクリーンで再び味わえるだろう。
実験室の壁にある緑・黄色・赤のハーブ、2000年に発売されたゲーム「バイオハザード CODE:Veronica」に登場するアシュフォード家の双子の存在、そしてお決まりのロケットランチャー! こうした、ゲーム内容に沿ったネタもあれば、ヘリのナンバーが「バイオハザード」の発売日になっているなど、メタ的なネタも複数隠されている。
前シリーズのポールも『モンスター・ハンター』が海外でほとんど知名度のない頃から映画化しようとしていたなど、ゲーム好きな一面があったが、今作のヨハネス・バーツも完全なるゲームオタク監督。
今作を制作するうえで、子どものように目を輝かせていたというほど、楽しみながら、そしてリスペクトを込めながら作られたものであることが、観客側にまで伝わってくるのはスゴい。
超能力を使って、バイクを乗り回し、ゾンビやクリーチャーを蹴散らしていくような大味アクション映画と比べてしまうと、地味な印象になってしまうことは予想されるが、これこそが「バイオハザード」映画の正統派、そして完成形だ!
『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』
・脚本・監督:ヨハネス・ロバーツ
・出演:カヤ・スコデラリオ(クレア・レッドフィールド役)/ハナ・ジョン=カーメン(ジル・バレンタイン役)/ロビー・アメル(クリス・レッドフィールド役)/トム・ホッパー(アルバート・ウェスカー役)/アヴァン・ジョーギア(レオン・S・ケネディ役)/ドナル・ローグ(ブライアン・アイアンズ役)/ニール・マクドノー(ウィリアム・バーキン役)
Twitter: @biomovieJP
Instagram: @biomoviejp
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